第2話 VS命! 強強幼馴染現る!(前編)
「烈火様。そろそろ命様がお家にいらっしゃる時間です。」
鏡花に教えられ、KWにハマってから一週間程、どうやら今日は俺の幼馴染らしい神坂命が家を訪ねてくるらしい。幼馴染なわけだから少なからず思い出があるはずなのに少しでも思い出そうとすると脳にモヤがかかったかのように解らなくなる。
まぁ、何とかなるだろう。俺には七楽も居るしな……
☆☆☆
「ねぇ、烈火。アンタ本当に記憶なくしてんの?」
神坂命が訪ねてきて早々言い放ったその言葉に俺は困惑の意を覚えていた。
仮定にだが、俺の記憶喪失が実は嘘だったとしてそんなにグイグイくるものか? こういった話はその……デリケートな部分じゃないのか?
「アンタが私の言葉に突っかからない事から考えて貴方が記憶喪失になってしまったのは本当みたいね…… ねぇ、烈火。
本当に思い出せないの?」少し不安な雰囲気を出した命がそう尋ねるが考えれば考えるたび俺の記憶の中に神坂命という人物の記憶は存在していなかった。
「でも、私は今の烈火が好きよ。なんか昔の烈火に戻ったような気がして……
あっ、ごめんなさい。そんな事記憶喪失の貴方に言っても意味ないわよね。」
「一旦この話は終わりにしましょ? だって今日は親善試合をしに烈火の所を訪ねたんだもん。鏡花さん、立会人を宜しくね」
「行くわよ烈火! 記憶が無くなっていても手加減無しで行くから!」そう命が言い放つと俺と命は言葉を発した。
『領域起動』
☆☆☆
「先行は貰うぞ。俺のターンドロー。ソウル1を支払って『霊装コトダマ』をレフトフィールドに召喚! そして能力発動!
このクリーチャー が場へとでた時デッキから1枚を墓地ゾーンへと送る! 」
俺の部屋のカードケースを散策して見つけたこのカード。初めてカードを散策した時、俺と七楽との相性が良く身震いをしたのが記憶に残っている。この調子でソウルを食い倒してやる。
「ターン終了時、このクリーチャーを破壊しに墓地ゾーンから1枚このクリーチャーの上に置くようにして召喚する! これが『霊園の薗』だ! 俺は墓地ゾーンにある『霊魂探偵ビショップ』を召喚! そしてターンエンド。」
霊魂探偵ビショップはソウルコスト4のクリーチャー。次のターンで一斉攻撃すれば勝てる。生憎と俺の手札には七楽も来てくれている。勝つための布陣が揃う。さぁ、命はこっからどう動く? 使えるのはソウル1のみ。
「私のターン、ドロー。最初っから飛ばしてくわよ烈火。まずはソウル1を支払って『ポルカ・ハット』をセンターフィールドへ召喚! ポルカ・ハットは召喚したターンに動けるのでライトフィールドに攻撃! その時に『SOULドライブ』発動! 」
命のその言葉と共に、俺に攻撃を仕掛けようとしていたポルカ・ハットの姿が光と共に変貌する。
「来なさい! 『火岩鷲 ボルトマキア』!」1ターン目とは思えない重圧が俺を襲う。
「ボルトマキアでライトフィールドのガードポータルを破壊するわ!」
「そうはさせない! ビショップの能力発動! ビショップをライトフィールドへと移動する! 守れ、ビショップ!」
俺のその掛け声とともにビショップはボルトマキアと対峙した。 ボルトマキアの攻撃を全面に受け止めたビショップはガラスのような音を立てて破壊された……
「守るとはね…… これでターンエンドよ……」
強い…… 命のSOULドライブの効果によって俺が1ターン目に作った勝利への土台がことごとく消えてしまった。SOULドライブ……まじで脅威だな……
だが、脅威だからといって負けるつもりは全く無い。出来るだけクリーチャーを出して七楽の動きやすいフィールドを作らなければ……
「俺のターン、ドロー。ソウル1を支払い戦闘少年を召喚! そしてまたソウル1を支払い呪文! 『魂の
さぁ、行くぞ七楽。
『承知』
その声と共に俺はクリーチャーを召喚する
「戦闘少年一体を生贄にし、来い 俺の相棒! 邪霊龍 七楽! 」
その瞬間、フィールドが震えた。
『さぁ、我の出番だ』
〜KW試合記録〜
[神坂命 支配領域 0 御剣烈火 支配領域 0]
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