第7話 これからもずっと

その後は汗まみれの衣装やマスクのメンテを京子と加奈子が一緒になって片付けていた。

相変わらず部屋に京子の匂いが充満していて、加奈子は興奮で、京子は恥ずかしさで顔を赤くしていた。


一緒にお風呂にも入り体を洗いっこする。

加奈子は京子の背中をごしごしながら京子がコヨリの活動を始めたきっかけなどを聞き出していた。


「京様ってコスプレイヤーだったんですか!?知りませんでした」

「うん、学生時代にね。これも会社の人には誰にも言ってないから内緒ね?」

「わかりました!イベントとか行ってたんですか?」

「結構行ったよ。お友達にも付き添ってもらってね。〇〇年から〇〇年くらいの間くらいかな?」

「ふふふ…いい情報を聞き出しちゃいました!」


加奈子の意味深な発言に振り向く京子、加奈子は明らかに何かを企んでいる顔をしている。


「な…なにかな?加奈ちゃん?」

「きっとネットにも転がってますよね?京様の写真!」


京子は不用意に口を滑らせてしまったことを後悔するがもう遅かった。

いつもは落ち着きのある京子もさすがに慌てていた。


「だ、だめだよ!見ちゃダメ!顔出ししてるし!メイクとかウィッグで誤魔化してるけど!だめだめ!」

「でも今の京様…コヨリちゃんの方が恥ずかしくないですか?」

「そう…だけど…」

「じゃあネットで漁るのはしません。でもその時の写真くらい持ってますよね?京様♪」

「うぅぅ…」


ぐうの音も出ない京子の弱みにつけ入る加奈子。

京子も観念し加奈子の要求を呑む。


「わかった…うん…加奈ちゃんにあげるよ。写真のデータ…」

「やったぁ!京様のコスプレ写真!家宝にします!携帯の壁紙にもしちゃいます!」

「それはだめ!見られちゃうよ!」

「冗談ですよ?ふふふ♪」

「もう…加奈ちゃんには敵わないよ」


この日、加奈子は京子の家に泊まり、一緒の布団で寝た。

そして次の日、二人は一緒に買い物に出かけ、夕方くらいに駅で別れた。


駅から自分の家までウキウキで帰る加奈子。

そして昨日の出来事を振り返っていた。


(すごかったぁ…京様。着ぐるみ着るといつもと違くなるっていうか、でもそんな京様も可愛くって、すごい…エッチだった。はぁぁ…生で撮りたかったぁ)


目の前でコヨリになった京子を写真に収められなかったことを後悔しつつも、その場に立ち止まって携帯の写真データを見る。

戦利品である京子のコスプレイヤー時代の写真データが入っていた。


(でもこんなお宝もゲットできたし!早く全部見たい!京様ん家であんまり見れなかったし!)


今回の出来事を期に、二人は以前よりも仲が良くなり、先輩後輩ではなく、友人以上の特別な関係になっていた。


そんな加奈子の携帯がブルっと振動する。

一つの通知が入っていた。

コヨリ…いや京子からの通知だ。



コヨリ着ぐるみコスプレ@KOYORI_KIGURUMI


明日20:00~


こんにちわ。

また新しいお洋服を買いました。

明日なのですが早速披露目配信をしようと思います。

よろしかったら見にきてください♪

コヨリ



その通知に目を通し加奈子は満面の笑みになった。

加奈子ははやる気持ちを押し込め、携帯をポケットに入れて足早に自分の家に向かったのだった。


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私の推し 先輩とエッチな汗染み着ぐるみ動画配信者 MenRyanpeta @MenRyanpeta

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