手取り13万の底辺バイトの俺が、高気密高断熱なHEAT20平屋を建てる件について
@aiokate
第1話 旅の途中
俺は手取り13万の底辺バイトだ。そんな俺が、一戸建てを建てることになりそうだ。正確にはまあ、俺だけで、ではないのだが。
旅のパーティーを紹介しておこう。便宜的に勇者・俺、助演女優賞・妻、実子ふたり。あとは俺の叔母も主要キャラのひとりだ。
今は、住宅会社4社と打ち合わせをしている。
グレイテストホーム。高気密高断熱住宅の最前線。癖の強い社長が率いるザ・フロント・オブ・アーマメント。アツい一石を投じて、住宅業界で注目を集めているように、俺には見えている。
愛情工務店。年間で今、一番多くの家を建てている最強工務店。「家はハイスペ!」がキャッチフレーズ。自社開発資材と独自暖房で、高気密高断熱住宅を大量供給している。擬人化すると、脳筋だ。
地元の工務店。高気密高断熱住宅は建てられるが、最強クラスは目指さない。自然素材の使用を前面に出しているのが特徴。前出2社のアンチテーゼとして接触を持ったが、中途半端に感じている。
元県外工務店。特徴は地元の工務店と同じだが、県外のグループ会社から自然素材を安く入手できるのが魅力。高気密高断熱住宅は、最強クラスも目指せるが、担当者は積極的ではない。
俺が建てたいのは平屋25坪。各社の見積もりは以下だ。
グレイテストホーム、5千万円。
愛情工務店、3千6百万円。
地元の工務店、3千6百万円。
元県外工務店、3千3百万円。
どこも高い。手取り13万円の俺には、すべて大ボスだ。しかし、最高額のグレイテストホームであっても、借金と自己資金を合わせれば、払えると言えば払えそうに感じている……。正直、無理が必要だが、グレイテストホームの家には、憧れとも言える想いを、俺は抱いてしまっている。
手取り13万の底辺バイトの俺が、高気密高断熱なHEAT20平屋を建てる件について @aiokate
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。手取り13万の底辺バイトの俺が、高気密高断熱なHEAT20平屋を建てる件についての最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます