聖歴1558年 5/4 晴れときどき曇り

聖歴1558年 5/4 晴れときどき曇り


船乗りの一日は、船の甲板掃除から始まる。


そして甲板掃除が終わったら、当直以外の船乗りには意外と自由な時間が待っている。


船乗り達は自由な時間には各々好きなことをして暇を潰す。持ち込んだ本を読んだりだとか、水平線に舞うカモメの数を数えたりだとか。


今日、僕は昼の間、数人の船乗り達とずっとトランプをやりながら喋っていた。


その中で特に面白かった奴が、ガスという名前の男だ。この船に乗る前は、サーカスで働いていたらしい。


ガスは背が低くてとても明るい奴だ。せわしなく喋り続けてずっと僕達を笑わせてくれた。欠けている歯は、サーカスのアクロバットで失敗して地面に落ちた時に折ってしまったらしい。


サーカスで一通りの手品は学んだらしく、僕がせがんだら、トランプで消失マジックを見せてくれた。


サーカス団員からなんでこの船に乗ったのか聞いたら、楽しそうだと思ったからだと教えてくれた。なんでも、とにかく楽しい人生を送りたいらしく、サーカスに入ったのもそのためだし、この世界周航を目指す船に乗ったのもそのためなんだとか。


この船の乗組員は、元から船乗りだった奴だけじゃなくて、色んな奴がいるのが面白い。


さあさあ、明日も早いから日記を書くのもこの辺りにして寝てしまおう。


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チャールズ・ロビンソンの航海日誌 @saikinote

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