第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部
ぺんぺん草のすけ
夜が更けて 債鬼からフケて 余がファイヤー ファイヤァァァァぁ! ファイヤァァァァぁ! ファイヤーフライ! ワシの人生! 蛍の光!
第630話 立花ハイクショップ(1)より
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897447174/episodes/16817330666986659557
「また、立花のオヤッサン。地下闘技場ですかwww」
「そうだ! オヤッサン! 今日は必ず勝ってくるって言ってたぞ!」
なに? 勝ってくるということは、クロトが言っているオヤッサンとは地下闘技場に参加するファイターか何かなのだろうか?
タカトとビン子は二人そろって、入り口の影で頭を悩ませていた。
「だいたい、オヤッサン、勝ったためしないでしょうwwww」
「そうなんだ! オヤッサン! 大穴狙いでチャンピオンのゴンカレエの対戦相手にばかりかけるからな! 今まで全敗だ! ワハハハハハ!」
って、オヤッサンは博打うちの方かよwwww
そんな時であった……
一人の老人がブツブツと何やら呟きながら店の中にフラフラと入ってきたではないか。
「夜が更けて
そう、この老人、この立花ハイクショップのオーナーである立花どん兵衛その人であった。
そして、いきなり店の中心で気が狂ったかのように踊り始めたではないかw
「ファイヤァァァァぁ! ファイヤァァァァぁ! 火の車じゃぁぁあっぁ!」
飽きれた様子のクロトが、仕方なさそうに声をかけた。
「オヤッサン……その様子だと、今日も負けたんですね……」
「ファイヤァァァァぁ! ファイヤァァァァぁ! ファイヤーフライ! ワシの人生! 蛍の光! ほ~た~るのぉ~ひ~か~ぁり~♪」
「で……いくら負けたんですか?」
ニヤリwww
「クロト君! ワシは別に君に恵んでもらおうと思っているわけではないのだよ!」
「はいはい……」
「だが、君が今、ワシが詠んだこの俳句を買いたいというのであれば、金貨1枚でどうだろうか?」
「オヤッサン……それ、季語がないので川柳ですって……」
「馬鹿もーーーーん! 川柳も俳句も歌を詠む心は同じじゃ! これじゃから道具作りしかできん無粋もんはつまらんのよ!」
クロトが仕方なそうに財布から金貨一枚とりだした。
おそらく、それは先ほどもらった融合加工の道具コンテストの優勝賞金。
そんな金貨一枚を惜しげもなく突き出したのだ。
もしかして、クロトって金持ち?
一方、どん兵衛は恥ずかし気もなく、クロトの手からその金貨をパッと取り上げると、今度は喜びの舞を舞い始めた。
「クロトから! 金貨一枚! ゲットだぜ! これで明日も 地下闘技場!」
「だから……オヤッサン……季語が無いですって」
「馬鹿もーーーーん! これは5・7・5・7・7じゃから短歌じゃ! だから季語は必要ないんだよ~ん!」
第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 ぺんぺん草のすけ @penpenkusanosuke
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