或家族の悲劇

XX


 とある避暑地の山奥に別荘を建てた家族がいた。

 その山は、登山道が整備されているような観光地でもあった。

 同時に、いわゆる忌地として祀られている領域が一部あり、立ち入りが禁じられていた。

 おかしなことに、別荘は忌地の一角に建てられていたのだ。

 住民からは反対の声も上がっていたが、土地の売買に不正は認められなかったため、訴えは棄却された。

 別荘は、入居することなく売却されることとなった。

 彼らは、当時住んでいた都心のマンションにて、変死体で見つかったのだ。

 殺人事件として報道されたが、犯人は未だ見つかっていない。



 山奥の別荘で、一家惨殺事件があった。

 両親と娘の三人家族だった。被害者は父親と娘の二人。

 父親は全身を強く殴打され死亡。娘は、身体を細かく切り刻まれた状態で発見された。犯人と見られる男は、その場で自殺していた。

 第一発見者は、夕食の買い出しに出かけていた母親だった。

 彼女は心神喪失状態にあり、現在も入院中である。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

奥ツ城 環境 @lotus_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ