嫌なことを箇条書きに
お店のオーナーからホッチキスという文房具を教えてくれた、ホッチキスの中にコの字型の針を入れ、ガチャンと押し込むことで、紙と紙を束ねることができる、こんな便利な道具でも弱点がある、ホッチキスの反対側には針を取り除けるようになっており、丸め込まれた針を再びコの字に戻せるのだ、戻した針はときおり人の指を傷つけ反抗するときもある
今月の売り上げはいまいちもう少し頑張らないと、とりあえず夕方にはアイリが来て、夜は…そうだミツキを呼ぼう、ミツキは押しに弱いから押せば落とせるな、あとは新規やヘルプか、この業界に入れば楽して楽しめると思ったけど、何かとトラブルやストーカーみたいな女につきまとわれて、まぢ、やってられねー、辞めるならそろそろのタイミングってことか
大学のとき、バイトで始めたメンコンが今ではおれの口端になっている、勉強ができないって訳ではないが、いわゆる縁がなかったので、卒業したあと、メンコンを続けている、メンコンは良いこともある、可愛い子と仲良くなれるし、そのままお泊まりだって楽しめる、急いで就職するより、この世界を経験するのもありだろう
数字はあまり好きではない、毎月売上金が発表され、上位に入ると雑誌の撮影や広告にも出る、何より上位はバックも変わってくるのだから、十分、上を目指せる仕事だ、太客が付き、何度か上位に入ったことがあるが、それはもう気分が良い、貰った額はサラリーマンでは届かない枚数に、日頃の努力が金額になって戻ってきたことを実感させてくれた
この仕事をする上で、注意しなければならないのはバクダンだ。メンコンでは嬢と付き合うのは禁止されている、けど、みんなやっていることだし、付き合う、付き合わないを証明するこたは出来ず、セフレとしての交流とも言える、グレーな領域ではあるが、何事も上手にこなすこと求められる世界であることは間違いない
嬢からお金を出させるためには、恋愛感を待たさなければならない、嬢は不思議と行動ではなく、言葉で安心してくれる、行動に起こさなくても、言葉で伝えれば、伝わる、特に恋愛、お金、時間、この3つを織り交ぜ矛盾を語ることで、嬢は都合の良い方に解釈し納得する、本当に不思議なワードだ
今日は3件アポを取ってある、特にアイリは太客だ、シャンパンも入れ、タワーも行けそうだ、おまけに体も最高だ、引き締まった体にキレイな肌、夜も楽しませてもらっている、けど今夜は開拓中のユミをそろそろ落とした方が良いだろう、そんなことを考えてた矢先、ユミがきた
ユミ今日はいくらぐらい持ってきたの?
60かな?
60かぁ〜
足りないのは分かるけどいまはこのぐらいしかないの、来月になったら200つくれるから
大丈夫だよ、ユミと一緒にいられるのが一番だから
ユウトくん、ロープレは玄関から入るんだよとサインを送る、ユミが使う予算と支払い方だ、ロープレは60、玄関は現金である
ユミとシャンパンで乾杯し、次のお酒を探していると指名が入った、タイミングとしてはあまり良くない、もう少しユミを温めておきたいが仕方ない、白いパーカーを着た簡単に落ちそうな女だった
ご指名ありがとうございます、初めてだよね、どうしておれを指名したの?
あー、なんか写真でイケメンだったから、本物はもっとイケメンだね
ありがとう、かわいい子にイケメン言われるとメッチャテンション上がるんだよね
名前は?
カスミ、カスだからカスミなの
なになに自虐キャラなの?
ずっと言われてきたから
へー、カスミって白く幻想的じゃない?だから白のパーカーでしょ?
一瞬、カスミの顔が硬直したように見えたが、笑顔でそんなこと言われたことないよと返事をしてくれた、初対面の二、三言葉で相手の求めていることが分かる、この子は女子のグループで人気はなく、少し外れた数人のグループにいて、大切にしてくれる人に落ちるタイプだ、今日は大切に接すればリピートありだな、けどこの身なり、どのくらいの現金を持っているのか?パパ活ぐらいはやってるだろう、ざっと10万か20万か、初回の3000円で楽しむ社会荒らしの可能性もある、ユミもいるし、そのあとアイリもあるからそこそこに
カスミはだいぶ飲むようだペースも早いし強い酒を飲む、顔色一つ変えずに、お酒も入りトークもするようになった
イブキほんとタイプ、ねーねー今夜は一緒に飲もうよー
おれもカスミ飲むのは楽しいから一緒に飲みたいな
やったー、飲もう飲もう
あ、ごめん指名が入っちゃった、また飲もうね
あーダメー、まだ一緒に飲むのー
またくるからちょっと待っててね
ごめんユミ
もーどこ行ってたの、なんか初回の子に
モテるんだね
違うよ仕事だよ、けどユミとは仕事だけの関係じゃないけどね
どーせみんなに言ってるんでしょ?
そう思うの?じゃー今夜会いに行くよ
え?ほんとに?
当たり前じゃん
今夜、一緒にいられるの?
今夜、一緒にいたいな
今日はこのプランだ、ユミの家に泊まり、200万を確約させ来月に備える、アリサは前金があるから次でも良いか、あとは最後のミツキだな、どう転ぶか
ユミが予想外にも店を出るのが遅くなりアリサの時間になりそうだ、ユミの会計を済ませ、見送るとアリサと鉢合わせた
不機嫌そうなアリサは面倒である、何かとねちっこく問われ、アスリートというのは負けず嫌いなのである、そんな時、カスミが永久指名を入れてきた、しかもドンペリ付きだ、新規荒らしかと思っていたがヘルプ曰く100は持ってきているとのこと、嬉しい誤算だが、アリサとミツキのこともある
オーナーはカスミの懐を仲間から聞いたらしく、相当なホスト狂いとのこと、そんな子がメンコンに舞い降りたのだ、それでは仕方ない、アリサのテーブルを後にしてカスミについた、カスミは上機嫌だが、おれはテンパっていた、アリサはタワーを注文して、カスミはそこしれない太客のポテンシャル、これからリピートさせなければ、オーナーになんて言われることやら、とりあえずカスミと話をしているとガチャーンという音と共にアリサは店を去ってしまった、慌ててオーナーが出てきてアリサへ連絡するようにお願いした、それでもカスミは微動だにせずお酒を飲んでいる
いるよね、あーゆー女、ほんと分かってない、ここの遊び方、イブキは分かるでしょ、お客さんにも強いものと弱いものがいるってこと、聞いたよ、あの子、前金入れたって?だめ、そんなんじゃ、前金じゃなく、いまのお金なの、わたしのように
と言ってカバンの中から500万ほどの現金を見せられた
ねーイブキ、どうして欲しい?
どーしてって?
分かってるでしょ?
枕?
そんなんじゃないの、イブキがどうなりたいか?わたしがイブキをどうにでもしてあげる
何が起きているか理解できなかった、数万、数十万の計算に一生懸命であった日が終わり、数百万の世界になったのか?この子はなぜそんな大金を?今夜、どうすれば良いんだ?カスミとLINEを交換し、見送った
少し休んでからミツキがきた、ミツキは前回初めてメンコンにきた、アリサに連れられて来たのだ、もう一度だけ行ってみたいと相談され、アリサに内緒できたのだ、もう一つ内緒で相談されている、今夜するのだ
お酒の入ったミツキは彼氏の愚痴を話し始め、上の空で話を聞いていた、デートにも誘われず他の女と会っていること、予定を勝手に決め出かけてしまうこと、セックスも手抜きなこと、今日の俺にとっては聞き上手になっていたたと思う、何も否定せず、ただ聞き、一緒に悩んだ
気付けばミツキの会計を済ませ見送り、あと数十分もすればまたミツキと待ち合わせをしてホテルにいく、店に戻り軽く水を飲み、オーナーにタワーのことアリサのことを聞いたが連絡は取れず、一言、カスミをリピートさせろと言われ、店を後にした
スマホにはミツキからホテルの名前と部屋番な送られてきた、ドアをノックし中に入った、バスローブを羽織ったミツキは何も言わずキスをして壁に当たるまで押し付けてきた、顔を右にしてキス、左に傾けキス、舌を奥まで入れ、絡ませる
ベルトを外され、上着を持ち上げられたところで、ローブを脱がし、ベッドへミツキ押し倒した、上着を脱ぎ捨て、ズボンとパンツをいっぺんに脱ぎ捨て、キスをしながら胸を掴み、下半身を触った、すでにあそこは濡れており、垂れ流れていた、ンッと発する声から喘ぐようになり、ミツキは自ら両手で足を広げた、すぐに口でミツキのあそこを愛撫し、ミツキが好む場所と動きをみつけた、顔を歪ませ顎を上げビクンビクンとなった
イッたの?
うん
なんでイクとかイクったら言わないの?
次イクとき言う
イクったら言わないと何度でもイかせるよ
なんどもイかせて
枕元にあった電マをとりミツキのあそこにあてた、それはダ、ダ、タ、ラメーーと言いながらも指を口元に当て、体をよじらせながら腰を振り強弱をつけながらイグーと叫んだ、海老反りしながら何度もビクつき、ア、ア、アと声が溢れる
今夜はいろいろありすぎて何をやっても満足できない、さらに電マをクリに当て激しく上下に揺らし、乳首を噛み、首を絞め、ウググと顔を赤くしながらイカせた、ハァハァと体を脱力し始めたのがわかった
バチンッと頬をたたき強張らせ、もっとやりたいんだろ?もっとしてくださいとお願いしろと言わせた
もっとしてください
はぁ?なに?
もっとしてください
聞こえない
もっとー、して、くだ、さいいいいー
ミツキを強引に起こさせ、ガラスのテーブルにうつ伏せにさせ、手足を縛り上げ、また電マを押し当てた、ヒァーーと叫びとなり、尻を赤くなるまで叩き上げ、汁が垂れるのをみていた、そなら液体を指ですくい、アナルに押し込む、第一関節まで、おしりはちょっと、第二関節まて、まってまって、第三関節、ダメだってハウー、中で上下に揺らすと、縛られた手足をバタつかせ、ハヒハヒと声を漏らす、アナルに挿入し中で出した
次の朝、おでこにキスをして起こすと、乙女の顔でおはようと言われた、昨夜のプレーのらことは一言も話さずホテルを出た、とても晴れた朝、ミツキと別れ、1人帰宅していると深くキャップを被った世界の違う女性がランニングしているところをタバコを吸いながら目でおった
嫌いな彼氏の探し方 渡辺よしみ @reno2357
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。嫌いな彼氏の探し方の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
電車で傘をぶつけてくる人なんなん?/渡辺よしみ
★0 エッセイ・ノンフィクション 連載中 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます