いじめで、人生がおかしくなった。

エリー.ファー

いじめで、人生がおかしくなった。

「いじめられたくないから、いじめたのは事実です。でも、だからって、こんな目に遭うなんて」


「いじめっ子を殺したいです。本当です。私の人生は、ここまでおかしくなってしまったので」


「殺してやる。絶対にぶっ殺してやる。どんな手を使っても。どれだけ犠牲を払っても。私をいじめた人間を殺します。だって、もう人生はおかしくなってしまったわけですから。そうでしょう」


「確かに、いじめたよ。でも、だからこそなんだ。あいつは俺のことを恨んでる。絶対に、許す気なんてないはずだ。だから、俺があいつを潰す。いじめたからこそ分かるんだ。あいつをここで潰さないと俺が追い出される。生きていけなくなる。いじめなんてコミュニケーションの一つだよ。所詮は、主観だ。でも、客観的な視点から言えることがある。俺は、この人生で勝たなければいけない。だから、いじめたとか、いじめられたとか、そんなことは関係ない。敵になりそうなヤツは片っ端からぶっ殺す。ぐちゃぐちゃにして、俺が勝者だ。いいよな。それで、いいよな。いや、許可はいらない。これで、いいに決まってるんだからな。いじめで、人生がおかしくなるんじゃない。何でも本気でやろうとしたら、人生なんておかしくなるもんなんだよ」


「いじめをしているつもりなんてなかったんです。確かに、いじめで人生が変わった人なんて腐るほどいると思います。でも、本当にいじめがあったのかなんて分からないじゃないですか。そもそも、誰が決めるんですか。いじめなのかどうかなんて。被害者が決めていいなら、そんな横暴ないじゃないですか。いつも通り話しかけて、いつものノリをしただけなのに、今のはいじめとか言われるんですよね。うんざりですよ。ねぇ、コミュニケーションって、そんなに難しいものでしたっけ」


「いじめなんてなかった。これが、我が学校の答えです。いいですか、勘違いをしてはいけません。私たちはいじめを断じて許しません。いじめは、子どもたちの人生を変えてしまうものです。それだけ大きな出来事です。しかし、少なくとも、この場にいじめは存在しませんでした。それが結論です。お引き取り下さい。いじめの事実は存在いたしません」


「家庭内でいじめが行われている可能性はあると思います。しかし、分かりません。知りません。人生が変わってしまう子どもたちは大勢いるでしょう。いや、親の人生も大きく歪んでしまうはずです。ただし、それが分かったとしてもできることな何もありません。いじめ、とはそういうものです」


「あいつ、俺のことをいじめやがった。許さねぇ。絶対にぶっ殺してやる。大人になって謝ってきても絶対に許さねぇ。背中を刺してやる。ぶっ殺す。ぶっ殺す。ぶっ殺す」


「いじめられて、ずっと這うように生きて来ました。ボールをぶつけられたり、蹴られたり、殴られたり、金を持ってこいと脅されたり。いいことなんて、何一つない青春時代でした。人生がおかしくなってしまう、と思いました。でも、今は幸せです。ちゃんとやり返しましたから。我慢なんて最悪の行動ですね、必ず復讐する、これが一番ですよ」

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