第6話 残されたスイッチと・・・
男が救助士に連れられてその星を発ったあとのこと。
「助かって良かったねぇ、彼」
スイッチの傍の岩がゴロゴロと動き出す。
コロッとした姿、それはこの星の住人。
「そうだね。だけどこのスイッチが何の意味もないなんてびっくりだなぁ」
「これ一回押した時すぐにあの彼の宇宙船が落ちてきたからね。とんでもないことやっちゃったって思ったよねぇ」
「すっごい悩んだもんね。『押したら何が起こるのー?』って」
「結局、これはおもちゃみたいなものだったってわけだね」
一人があの時に押したスイッチを押した。
カチリと音を立てる。
「何の仕掛けもないってわかると気兼ねなく押せるね」
「どうなるかわからないから押したかったんだけどね」
すると彼らの目線の先でフラフラと宇宙船が高度を下げながらこの星に不時着した。
不時着した男〜星で男は妙なスイッチを見つける〜 赤坂英二 @akasakaeiji_dada
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます