100均で売られていた室内履き用のサンダルに惹かれた小雨。彼女は、購入したそれを持って、何もない部屋へ帰ってきた……。訳ありな女性の不思議な一夜を軽やかに描いた現代ファンタジー短編。前途多難で問題も山積みそうな状況ですが、それを吹き飛ばすようなワンシーンが魅力的です。大なり小なり、新しい生活をスタートさせる場面には、不安が付きまとうものです。それに飲み込まれる前に、心弾むような現実逃避をしても構わないのだと、教えて貰えました。
ん? 何か引っ掛かるタイトル。 『真新しい靴でステップ』ではなく、『真新しい靴がステップ』である。 主人公の小雨ちゃんは、引っ越してきたばかり。 まだ、新居には生活に必要な最低限の物すら揃っておらず、また、それを買うお金も無さそうで、お給料日までは節約を余儀なくされている。 さらには、優柔不断で、コップひとつ買うにも、大いに迷って、結局買わずじまい。 そんな小雨ちゃんが買った物とは? 不思議な雰囲気の物語です♪