プロレスの星☆仮面の女皇帝、現る!-- Mexicana enmascarado --

すずめのおやど

第1話

Hola damas y caballeros.

(紳士淑女の皆様、御機嫌よう)


Mi nombre es Francisca y soy vasca mexicana.

(バスク系メヒコ人のフランシスカと申します)


Bienvenido al mundo de los aztecas y mayas medievales.

(このお話の舞台である中世マヤ・アステカに酷似した世界へようこそ)


No hay espadas ni magia.

(ここには、剣や魔法はありません)


Sin embargo, este es un mundo donde mujeres casi desnudas luchan entre sí.

(しかし、裸に近い姿の女たちが戦う光景があります)


Y yo soy uno de ellos.

(そして、私もその一人)


Me gustaría comenzar esta historia con la esperanza de que atraiga la atención de todos.

(では、皆さんが、私の話に惹かれて読み始めて頂けることを祈って、語りたいと思います)


-------------------------------------------------------------


ううううう。


なぜに私が覆面の世直し女など。


申し遅れました。


女裂振珍めきしこ帝国なる国の首都であるティオティワカ…とある古代から続く神殿都市に所在する太陽神殿。


その、ほぼ最上階に存在する自室で泣いておりますのは、私ことフランシスカ・アデライダ・フアナ・グアダルーペ。


元々はメヒコという国の国民「でした」。


そして、祖国の地上波放送のニュース番組、特に天気予報コーナーを視聴可能な地域に住む総計数億の人々には、顔と名前が知られた存在…有名人だったのですよ、私。


「フランシスカ様…あっちのノティシアスニュースを見ましたが、未だお尋ね者扱いですね…ただ、さすがに人気のお天気予報員だっただけあって、フランシスカ様を惜しむ声も少なくはないようです…」


こう慰めてくれるのは、私の副官で花闘士団ルチャ・フロレンシアなる、我が帝国の公式騎士団を率いる団長のオノリナ。


私の故国からさほど遠くない、とある国の軍事警察組織の特殊部隊員だった経歴者で、その辺りを支配していた古代文明まや人の血筋にある人種の若い女です。


そしてその弟の、懲罰偽女種ちょうばつおかま6919号。


実は私を含むこの3人、揃って…ではないのですが、ある時期にほぼ一斉に、痴女皇国世界なる別次元の地球に「異世界送り処分の犯罪者」として預けられたのです。


(ちなみに、マユミ・ノウチ部長のように日系どこそこ人でどこぞ国政府出向職員として祖国と同じ場所の淫化いんか帝国に送り込まれている人もいますからね…)


(あるいは、ユウコ・キノシタ大尉のように通称サンバ連邦の軍人だけど痴女皇国の女官化された方とか…)


ええ、今名前が上がった方々、私に任された地域に近い別の統治区域の関係者であり、広義の同僚あるいは下位役職者なのです。


で、今の段階ではこのフランシスカ。


人種的には欧州…ラテン系で茶色に近い金髪です。


そして旧・宗主国の関係でスペイン語が国語の国家の出身であり、英語風に言うとセクシーお天気お姉さんだった過去がある人物…そして、一時期に祖国の女子プロレスラーに転身しかけた身の上だと思っておいてください。


で、今の私は痴女皇国なる、この世界の地球を支配する特殊女官主導国家の一員。


つまり、痴女種女官なる分類をされる立場に、身体を作り替えられたのです。


その運動能力は、地上で疾走すれば音速を突破し、暗死あんです…いえ、とある山脈の六千メートル級高山から飛び降り駆け降りる高速下山に挑戦しても、無傷で海岸沿いまで来れるほど。


もちろん、高度順応や高山病などというものとは無縁です。


で、私が痴女皇国本国で所属している黒薔薇騎士団なる親衛部隊の入団試験。


その一つに、智秋ちあき記念牧場なる児童実習牧場で子供たちや家畜に何か起きた際の緊急出動、二分未満で到着しろという実技項目があるのですが、それを一分少々で合格させて頂きました。


当該の試験開始地点である痴女宮本宮からですと、その牧場まで直線距離で五キロ未満ですが、高低差は千メートル以上。


標高四千メートルはある山の中腹の牧場まで、舗装された車道こそ通じておりますが、普通に車で走っても一時間近くはかかる場所だということで、黒薔薇騎士に選ばれた女官の身体強化程度、お察し頂ければ。


そして、私たち痴女種女官、ある能力を行使すればおよそ生物というもの全てに対して無敵となるそうです。


例えば、私だと一度に百万人の人間の生命力を遠隔で吸い取れます。


距離や遮蔽物、関係なく。


たとえ宇宙や地下、海底深くであろうとも関係ないと、主君…痴女皇国皇帝・マリアヴェッラ陛下からも聞かされております。


そして我々、生命体の悪意を感知可能。


例えば私なら私への攻撃意思を思考した瞬間に、伝わるのです。


更には…そうですね、私以下の十万卒の女官はもちろん、一般人類の意識を読めてしまいます。


要は、私たちに対して隠し事、できません。


そして私たちの体内に巣食わされている「ウィルスサイズにも縮小する性質がある特殊細菌」の作用によって、私たちの側に長時間いるだけで放射線被曝したような具合で、ある現象が起きるのです。


ええ、女官種という、私たち痴女種の下位互換人類種に変化してしまうのです。


お分かりでしょうか…元の性別など関係なく、女になってしまうのです…。


そして、先ほど出て来た懲罰偽女種ちょうばつおかま6919号。


この元・青年は文字通り「何かやらかして」身体をシーメール…つまり女性に近い身体にされた元・男性だとお考えになってください。


そしてこの6919号、本当ならちゃんとした名前があるんですけど、懲罰の一環で本来の名前を奪われている立場です。


そして、私に仕えないと身体制御機構が暴走して自らの身体が異常発熱を起こし、勝手に火葬されて死亡してしまう仕掛けを身体に組み込まれておるとお考えください。


もっとも、それはオノリナや私フランシスカとて同じで、大人にしか申し上げられない方法で定期的に生命維持を図らないと生存困難にされているのですけどね。


そして、さっき申し上げました私の身体能力。


これ、普通の服装でこんな運動をすればただでは済まないでしょう。


従って、黒薔薇騎士として活動する場合はもちろん、普段の女官執務時から、専用の制服を着用しております。


これ、私ども痴女種や偽女種、あるいは女官の身体制御機能を担う装置でもあるのですよ。


私ども痴女皇国所属者は、死ぬまで基本的に自分では外せない聖環という腕輪を巻いています。


そして懲罰偽女種である6919号の場合、罪環という特殊な機能付きの聖環を強制装着されております。


で…この聖環、実は装着者の制服を上位者が強制的に更衣させたり、あるいは自分自身で着替えるためにも使用するのです。


そして私ですと、黒薔薇騎士として活動する時は「艶消し黒のワンピースハイレグTバックレオタードに同色のブーツと手袋、そして必要に応じて連邦宙兵隊員や自国の陸軍人だのオノリナの軍人時代の戦闘服姿の時のような、情報表示ディスプレイゴーグルやフェイスマスク」を装着します。


ですが、普段からそんな戦闘装備で一般的なトラバフォ・ディ・エスクリトリオ…デスクワークに従事するわけには行きません。


で、私の行政局長並びに女裂振珍帝国皇帝制服、近くの淫化帝国の皇妃衣服や淫化神殿の神官制服同様にですね、執務服に着替えることも可能です。


しかし、私としてはこの執務服に着替えたくないのです。


ええ、スリングショットとかいう部類の、ほぼ紐だけで構成されたものだからです。


なんせ上位国家の痴女皇国の皇帝陛下が身長180cmはある上に、連邦宙兵隊の将官兼・ショーダンサーをやっていたお母様と身体スペックを揃えておられるわ、しかも母娘ともども、その手のど助平衣装着用に躊躇がないロシア系の混血児です。


これを着るのは国是と言われても仕方ないのです。


(だってフランシスカさんに今、何かできる男性ってこの世にいると思いますか)


(いませんけど…)


(本宮召喚の上でクラブジュネス・淋の森店で修行一週間を申しつけますよ…)


ええ、お分かりでしょうか。


痴女皇国皇帝陛下からたった今、叱られました。


紐服を着ないと、助平踊り接待のお店で助平なことをさせるぞというお叱りです。


このジュネスというお店の前の広場を隔てて向かい合わせに立ち並ぶ東方聖母教会・罰姦ばちかん聖母教会・英国国教会・南洋慈母寺といった実質大使館な宗教施設の関係者の利用以外にもですね、定期的な幹部会が本宮で開催された後の幹部女官の愚痴の場なのです、二階の個室席。


ですので私もこのジュネスというお店、沖縄の本店やNYの支店はともかく、淋の森店に関してはよく知っておる立場なのです。


そして、ここの一階の踊り子さんたちは淋の森とかいう横手の公園に連れ出し可能。


それどころか、お尻剥き出しのTバック制服姿でうろつく警務騎士女官が、変態行為をしようとする男性を発見した場合、このジュネスに併設された淋の森警備本部に連行するどころか、その場で以下略とかいう、婦人警官という存在にあるまじき行為、お金を徴収して行なってしまうのです。


更には本宮と並んで建っている聖院学院という孤児院を兼ねた学校の生徒さんたちや、女官寮の女官だのが助平水着や下着のような制服で森の中に消えて行ったり、罪人寮という一種の刑務所に収監された男性…更生が進んだ警務罪人という警備補助員を伴った騎士女官が森の巡察を行うどころか、私服の下着水着姿の女官が罪人と共に森に消えたりですね、更には聖院という宗教施設だった名残の巡礼者で門前町の宿坊に宿泊した男性客が女官と森に消えるとかですね、皆さんには想像力を働かせて欲しい場所の入り口にあるお店ですよ、ジュネス…。


で、その行為をご存知どころか、やらせているご本人は今、痴女ぼるねお島の痴女宮ではなくばり島という島の痴女皇国保養所敷地内にある皇族別荘にいらっしゃいます。


太平洋を隔てて、直線距離で一万六千キロは西側ですよ。


しかも向こうの現地時刻、こちらの翌日の深夜一時ですよ。


ええ、これが、私たちを縛る力の一つ、意識共有というやつです。


しかも心話通信という能力によって、これだけの距離を隔てていても会話できてしまうのです。


こんな状況で、半ば強制的に中米行政局の局長業務、やらされておるのですよ。


ああ、男性向け雑誌の表紙やお楽しみ写真のモデルもやっていたこの私が、と思いますが。


で、私は諦めて仕事に戻ります。


実は、これからお客様がお越しなのです。


我が祖国の国民的演芸競技であるルチャ・リブレプロレスを痴女皇国世界で根付かせたルチャ・フロレンシア…花闘技なる女官格闘技の視察に来られた方がおられます。


まず、一人目。


厳密に言えば私の部下でもある人物…セニョーラ・ナカイ・ティアラ。


痴女皇国の現・皇帝たるマリアヴェッラ陛下の直轄慈善団体である、聖隷騎士団の所属です。


そしてセニョーラ・ナカイ・ティアラと、あと二人の方は白薔薇三銃士とされ、痴女皇国の公的な慈善事業や支援業務のために世界各地に派遣される立場。


元来は敵対存在への破壊を含む強行工作を担当する黒薔薇騎士や、偵察任務担当の紫薔薇騎士団とは違う「痴女皇国の表の顔」を担う1人でもあります。


ご両親の犯罪行為に巻き込まれ幼女の状態で痴女皇国預かりとなった方ですが、急速成長や南欧支部スペイン王国預かりの立場を経て、現在は痴女皇国中米行政局の海賊共和国支部・灸場きゅうば刑務管区を主な担当とする刑務騎士でもあるお方。


「ハバナより高地にある分、涼しいですよね、ティオティワカン…」


ええ、白薔薇騎士用の騎士服だそうですが、そのお召し物には不満そうなお顔。


「フランシスカさんもついに、パスタ女こうていへいか被害者友の会入会届け書を…」


「セニョーラ・中井は既に入会済みでしたね…」


この謀反とも取れる組織、痴女皇国の実質的な枢密院と言える「聖院金衣銀衣家族会」の承認を得ていますので、皇帝陛下と言えど取り潰せないそうです。


ええ、これがせめてもの慰めだと言わぬばかりに。


で、我々が会話しておる言語。


聖院第二公用語、という名称の日本語です。


これ、元々は聖院世界と称された別次元のこの地球に持ち込まれた言語で、使い勝手が良さそうと当代の金衣…聖娼神殿の長が公用語指定した挙句、方々に広めてしまったそうです。


ですので現代連邦世界の日本語話者である中井さんの喧嘩相手の…そして、南米行政局のチンボテ支部勤務時代は上司だった球根詐欺のくに…いえいえ国土の相当が海抜ゼロメートル以下の某国王女であり、私と同じ黒薔薇騎士資格者であるマルハレータ殿下とは、日本語で言い合いをしておられますよ。


(フランシスカさん…あの缶詰女同様にですね、私もあんな暴力皇帝、いえいえベラ子陛下の差金で黒薔薇資格を無理に与えられた立場です…)


そう、彼女も痴女皇国本国に一朝事あらば召喚される立場なのです。


(ティアラは東洋人やし陛下に目をつけられやすい言うときませんと…それよりフランシスカ局長、あと一人がそろそろ来はるはず…えーちゃん、今どこやー)


(マルちゃーーーん!あともうちょっとで着くから皆さんには待って頂いて!…フランシスカさん…太陽神殿の緊急入口、開けといてもらってください…苗床で魔毒を抜いてからそちらのお部屋にお邪魔しますので!)


で、さまよえるオランダ妻と呼ばれたくないが為に未婚を貫く方針らしいマルハレータ殿下。


こちらは、金髪白人!といったお姿ですが、お国の色であるナランハオレンジ色の衣装です。


で、服装の色だけお伝えしている理由。


ざっぱああああん、という派手な水音、この部屋まで響いてきます。


この太陽神殿の東側に設けられた、緊急入口に何かが落下したのは間違いありません。


ええ、その理由、存じております。


そして、地上まで響く派手な水音をさせた存在、数分ほどしてこの部屋に案内されて来られました。


「すみません、遅刻しそうになって、もうマンコラ経由で、離魔りまから全速力で飛んで来たせいで…」


「ティオティワカンまでの直接転送承認を取った方が良かったのでは…」


「いえいえ、最近は長距離を飛んでなかったので、久々にと…」


で、必要であろうと用意させていたバスタオルで髪の毛を拭いておられるのは本人曰く「短髪パツキン日焼けボーイッシュえろふ」だと申される、南米行政局顧問かつ、痴女皇国としては非公認ながらリュネ王国女王のエマネ様です。


というのもこの方の職場である南米行政局、そのほとんどは淫化いんか帝国なる、連邦世界のインカとほぼ同様の国家でもあり、皇帝と皇妃様がいらっしゃるからです。


そしてこのエマネ様、斜め上に尖った独特の形状の耳だけが目を惹く訳ではありません。


なんとその背中には、天使の翼のような羽根が左右一対。


もう見るからに、普通の地球人ではないお姿です。


偶然、リュネ世界という人工宇宙島のようなところから来られた一族の長の娘さんで、当時は王女。


そしてリュネ世界では魔族と形容するのが相応しい存在と戦って来られた方です。


(私の上に剣聖のイリヤおばさまがおられますけどね。それと私の爆炎剣、こちらの剣のように振るうよりも火炎砲というべき使い方をする代物ですから…)


その爆炎剣なる代物、今しも腰から抜かれてドライヤーのように使われてますけど、この部屋って火災報知器、なかったですよね。


ええ、私の執務室、皆様のお馴染みのものよりかなり進化しておるとは思うのですが、パソコンがあったりします。


何より日本車が中心ですが、ガソリンやディーゼル燃料で動く自動車、連邦世界から持ち込まれております。


それも十台や百台ではありません。


痴女皇国の三大国家宗教である東方聖母教会・罰姦ばちかん聖母教会・南洋慈母宗の教会や寺院には絶対に一台は自動車…箱型の車がおります。


それどころか、フランス製の青い軍用六輪装甲車、南米行政局では顧問の立場のマルハレータ様が女官保養所のあるマンコラなどで乗り回しておられます。


どんな世界やねん。


ああ、皆様、この程度で呆れないで頂きたいのです。


なぜならば、私が今まで伏せておりました制服ですが、これから私たち、紐服で外出する訳ではないのです。


ええ。


私がさっき、世直し仮面がどうたら、覆面がこうたらと申しておりました件。


各地域の幹部で格闘や剣技、そして戦闘の素養のありそうな者に何かしらの匿名覆面で遂行すべき任務をこなさせようとする試みが始まりましてね。


そして目をつけられたのが、我が中米行政局管内で、女闘士による特殊賭博闘技を流行らせとる件だったのです。


-------------------------------

女裂振珍帝国首都・神殿都市略図


 (下級神官神殿・神官再生出産施設)

   月神殿

聖院学院□

神学部□| |

    | |(行政・上級神官神殿)

    | |□太陽神殿

    | |

    | |花闘士↓闘技場

死者の道↑===◯□花闘士神殿

    | |

    | |

_______| |__←船着場・船舶転回池

____________====サン・ファン川

←テスココ湖・ティノチティトラン

-------------------------------


つまり、私たちはこれから、中米行政局の独自騎士団である花闘士団の本拠地を見学に行くのですが…。


その際に、女子プロレスラーまがいの服装、新しく誂えたから試しに着用してくれとか言われましてね。


ええ、指名がかかった全員、嫌そうに、それはもう、嫌そうにしているのです。


オノリナ。


あなたの痴女皇国本国での所属国家騎士団、赤薔薇だったわね。


この赤薔薇騎士団、ティアラさんの元来の所属である白薔薇騎士団…本国防衛部隊と対をなす、対外戦闘用の正規戦力騎士団であり、ダリア統括騎士団長という黒薔薇騎士団を創設された方が現在の団長兼務者。


で、おっぱいが特徴的なアルテローゼ・東欧行政局長様やいかにも中東系!なシェヘラザード中東行政局長でしょ、で、黒ずくめの毛皮服で少年と旅をしていた噂もあるメーテヒルデ中欧支部長だの、ストラスブールの暴力大魔神として知られるマリアンヌ・ド・ロレーヌ公女殿下だの、錚々たる面々が赤薔薇の所属なのです。


(辣腕で知られてマリアリーゼ上皇陛下や初代聖母の高木ジーナ閣下の幼い頃からのお知り合いである田中雅美・内務局長様も以前は赤薔薇だったと…)


(田中ですが、マルハちゃん…あたし、紫薔薇の団長扱いだけど赤薔薇兼務者、解けてないの…赤薔薇服へ強制更衣を食らうこともある上に、何よりあたし専用の黒化白金衣って赤薔薇制服の見た目色違いよ…マリアちゃん…マリアリーゼ陛下と一緒になって赤薔薇服をあれに仕上げた自分自身で責任取れって言われてるようなもんなの…懲罰具倉庫の棚卸しとか在庫整理の手伝い、黒化白金衣に着替えてやる必要あるし、半年に一回の罰ゲームなのよ…)


かつては女官たちから女カマキリだの女郎蜘蛛と恐れられた田中局長でも、時にはそんな目に遭われるのですから、服装に文句を言ってもあまり効き目がないのが痴女皇国の通例だとご理解、頂ければ。


そして、この赤薔薇騎士団の制服、ヴラド三世という方を内縁の旦那様に持つアルテローゼ・イシュトバーンイシュトファン殿の特徴を強調するのが元来のデザイン意図だそうです。


艶のある赤い手袋とハイヒールなニーハイブーツはまだしも。


その赤いワンピース・ハイレグTバックれおたーどなる代物。


胸や股間の要所…元来ならば、そここそを隠す素材で作られなくてはならないはずの場所に、網目や透明素材が多用されているのです。


お分かりでしょうか。


この赤薔薇騎士団の制服、およそ画像や映像化するには危険すぎる代物。


まだ、不透明な三角形の紐服の方がマシや。


(フランシスカさん。それ、上位職者の権限で聖環遠隔操作したら、透明化できるわよ…)


(というか雅美さん、痴女皇国の半生体素材使用服、購買で売ってるマリアンローズの水着や私服下着も含めて透明化機能がついてるってベラ子陛下、言ってましたけど…)


(ティアラちゃん。そもそもあたしらの制服ってさ、特定条件が発動したら穴、開くわよね…逆に黒薔薇資格者だと経験あるでしょ…近づくだけで部下の制服に勝手に穴、開いちゃうの…)


ああ、ありましたね、そんな機能…。


ええそうです、私たちの制服、ある条件下で発動するのですが、開いてはならぬ場所に穴が開くのです。


そしてその条件ですが、こればかりは皆様…特に男性の方に、想像をたくましくして頂くしかないのです。


しかし、もっと詳細かつ重要なことですが、我々痴女種の外観について。


今は全員が純然たる女の姿です。


エマネ様も、リュネ族由来の特殊能力で、羽根なんぞ生えてはいないかのような背中になれます。


しかし、任意に、あることができるのです。


6919号が懲罰偽女種と呼ばれていることに関係する話でもありますけど、痴女種は千人卒以上と百人卒未満では大きく外観が異なるのです。


いえ、異なる状態に「なれる」と申し上げた方が正解でしょう。


それは…女にはあってはならぬもの、股間に存在させる事が可能なのですよ…。


これも、もどかしい話ではありますが、皆様に詳細をお話しすることができないのです。


その代わりに、6919号が強制されている懲罰偽女種という人工人種。


これについてご説明することが、痴女種の外観のヒントになると思うのです。


連邦世界では、脂肪注入や肋骨除去、骨格矯正やホルモン注射といった手術によって女性に近い姿になった男性が存在します。


いわゆるニューハーフとかシーメールという呼称で括られる人々が、それです。


そして、そのシーメールを遺伝的に実現したのが偽女種であるとお考え下さい。


で、偽女種というからには、見た目はほぼ、女性。


しかし重要事項として、は女性を妊娠させることは可能ですが、自らは妊娠出産することができないのです。


男性が基本なだけに、子宮、存在しませんからね。


しかし、私だけでなくこの部屋に集った幹部全員、完全体痴女種と言われる存在です。


そして妊娠を管理される存在ですが、物理的には子供を産める器官が備わっています。


ただ…産ませる器官ですね、外観的にも女性としてはとっても邪魔で、普段はエマネ様の翼同様に完全に「ないもの」にしておける器官も完全体痴女種には存在します。


ええそうです。


赤薔薇制服だと、この邪魔なものは制服着用を阻害しないのですけどね。


その存在、外から丸わかり。


そして我々、これから千人卒以上の花闘士と模擬戦をしてこの新制服の問題を洗い出すこと、まずは求められています。


で、我が女裂振珍帝国の幹部女官必須装備である半分メディア仮面マスカーラ


これも…セットなのです。


ええ、早よ行かんかいとばかりに、たった今、強制更衣がかかりました。


セニョーラ・中井は白色。


マルハレータ殿下は橙色。


オノリナは緑色。


エマネ様は淫化太陽神の象徴である、金色。


そして私ですがね。


以前、明日輝首都のティノチティトラン訪問時に与えられた制服、赤薔薇仕様で再構成されました。


聖環の強制更衣機能で無理からに転送着用させられたそれ、私の左手側外半分が緑、右手側外半分が赤色なのです。


そして中央部…股間から喉にかけての一帯、網部分の色も含めて、白色です。


そうです、我が祖国メヒコの国旗の色なのです。


で、以前には仮面の中央に輝く紋章、その男性器官の立体だったのですが、流石に文句を言って直してもらいました。


ただ、近づいて見れば詳細説明を避けたいメダル状の黄金のシンボルが埋め込まれております。


ああ神よ、いくら私がルチャドーラおんなれすらー、それもメヒコでは特に人気を得やすい覆面ルチャドーラ願望があったとしてもですね。


この格好はちょっと…なのです。


ですので、この試着と試験格闘が終わって、気力が残っていたら私、痴女宮内務局に出頭して文句を言おうと思っております。


で、皆様。


私が抗命罪で懲罰を受けないよう、お祈り頂きたいのです。


そして私の首が繋がっておれば、聖院世界シリーズとやらなどでお会いできるでしょう。


ええ、またお会いしたいものです。


その時は…男性と、一部女性に喜んで頂ける話となりますことを願って。


では、また。


-------------------------------------------------------------

Emanne Runr Inty エマネ・リュネ・インティ Thousand Suction (Limited million) 千人卒(限定百万)Slut and elof Visual, angel wing Equipment. 好色妖精外観(天使翼装備・痴女種互換)Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Peru branch, South-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・南米行政局 qurimanta caballerokuna 黄金騎士団 rune knight, Swordswomen level 9.リュネ剣豪認定者 Rune body fluid kingdom state person association chair-women. リュネ体液国民会長


Gloriana honorina Laura Miranda. オノリナ Thousand Suction(Limited Hundred thousand)千人卒(限定十万) Slut Visual 痴女外観 Red Rosy knights, Imperial of Temptress. 赤薔薇騎士団 Azetch branch, South-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・中米行政局 Luchadora flores 花闘士団長 Reina de maya, Director de la Administración Mesoamericana 魔屋王国女王・中米行政局


Mariabella Borgia Wordsworth Takagi. 高木マリアヴェッラ(マリアヴェッラ・ボルジア・ワーズワース) Ten billion Suction. 百億卒 Slut Visual. 痴女外観 Empress, Imperial of Temptress. 痴女皇国皇帝 Our Marie 2nd. 聖母


Tiara Nakai. 中井ティアラ Ten thousand Suction.(Limited Million)一万卒(限定百万卒) Slut Visual. 痴女外観 The Three white rosy Musketeers, Holy Order knights, Imperial of Temptress. 聖隷騎士団 Adscripción de los Caballeros Piratas, A cargo de La Habana 海賊騎士団出向者


Francisca Adelaida Juana Guadalupe. フランシスカ Thousand Suction(Limited million) 千人卒(限定百万)Slut Visual 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Aztech branch, Meso-America Americas Regional Headquarters, Imperial of Temptress. 痴女皇国米大陸統括本部・中米行政局 Luchadora flores 花闘士団 Emperador del imperio mexicano, Director de la Administración Mesoamericana 女裂振珍帝国皇帝・中米行政局長


Margareta van Oranje マルハレータ Ten thousand Suction.(Limited Ten million)一万卒(限定千万卒) Slut Visual. 痴女外観 Black Rosy knights, Imperial of Temptress. 黒薔薇騎士団 Temple Kinght Commendatore, Orange rosy kinghts. Mother budda denomination, Nederlandse oranje ridders, Imperial of Temptress. 橙騎士団長

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

プロレスの星☆仮面の女皇帝、現る!-- Mexicana enmascarado -- すずめのおやど @725578

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ