古色鮮やか心に灯る名裁き燈火継承一件落着

朽葉 檜皮 橡 蘇芳
  青鈍 白銀  黒鉄  小葵  白樂
とても美しい和色溢れる物語。
 狐に狸、鴉に金魚に狼、大蛇に天狗。
神格、眷属、妖怪もろもろ。

物語は主人公『あかり』にとって、あまり
良い思い出のなかった 祖母 の葬儀は
気の重い事の連続だった。
決して入ってはならない 部屋 と
庭先の 小径 には一体何が。
ひょんな事から祖母の 御役目 を知った
『あかり』は、彼等 の助けを借りながら
泉の利権争いに巻き込まれてゆく…。
紆余曲折を経ながらも、祖母『灯子』の
この世ならざる世界での 御役目 を
無事に継ぐ事が出来るのか。

『燈火』とは如何なる お役目 なのか。
これは、一人の少女の成長物語でもある。

果たして、美しくも恐ろしく有象無象の
神眷属を上手く纏めて 万事恙無し と
成るか否か。

きっと感動する事は間違いない。