魔王様をパーティーに加えたら、言うことを聞かないぞ!耐えろ、ネクロマンサー!

冒険者たちのぽかぽか酒場

第1話 異世界のネクロマンサーって、あこがれすぎていると痛そう。だってさあ…。

(いみエモ話)

 意味がわかると、エモイ話。

 あなたは、この話の意味がわかりますか?

     ☆

異世界で、いけない冒険者として生きているところです。

俺は、死体にあこがれるような冒険者。

「戦いに負けて死んだ身体には、がんばった感があって良い」

そう思う俺は、おかしいですか?

特に、知っている奴の死体は良い。

アンデッド化させて無理矢理に仲間に入れても、基本、問題なし。

死体は、文句を言わないはず。

そこで俺は、この前、死体を扱うのが得意なネクロマンサーに転職してみたんだ。

死体を、アンデッド化させてさ。

俺好みの友だちに、仕立てあげてやるんだ。

「友だちと、パーティーを組むぞ!」

ただね…。

なぜかその後、ハプニングが起こりすぎ。

…俺、呪われた?

登録している冒険者ギルドに、変な依頼がやってきたんだよ。

「お願いだ。ここにいるから、早く見つけてくれ!×××で待つ」

だれ?

俺にとって冒険者ギルドは、ある意味、伝言板かメールボックス。

依頼人との待ち合わせ場所に急ぐと、良く知っている場所にきた。

「あれ?墓地だ。相手は、俺のネクロマンシー術でアンデッド化したいのか?俺の友だちか手下に、なりたいのか?」

気楽な俺の期待感が、高まる。

死体は、良い。

友だち、大好き。

俺の命令なら、何でも聞くだろう。

…が。

実際にパーティーを組んでみて、大失敗。

え、何だって?

「パーティーの先頭に立つ俺の後ろで、命ある者の俺がねらわれているからだろう?」

ちがうんだなー。

そんな仲間割れは、起こりませんから。

そうじゃない理由で、こんなパーティーを組むんじゃなかったと悔やんでいる。


(この話の意味)

俺、信じていたのに。

「俺が知っているような死体は、文句を言わないはず」

…でも、実際にはどうだろう?

アンデッド化して復活させた友だちには、こういう奴らがいてさー。

「俺が倒した、魔王たち」

うーん。

「知っている奴」

そこは、まちがいないが…。

ホント、このパーティーは大失敗。

どの店にいっても、きらわれる。

「いらっしゃい…。キャー!店長、助けてください!」

あ…。

そりゃ、そうか。

魔王様たちが客だもの。

あ、魔王様!

そこでおしっこしちゃ、ダメですよ!

ダメ!

魔王様、お座り!

エモいなあ。

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