【架空の日記】おっぱい怖い

タライ

【架空の日記】おっぱい怖い

やっとダウンタイムが終わる。


私は、豊胸手術を生きるためにした。身売りは全然向いてなかったし、地下アイドルやコンカフェ嬢にはなりたくなくて、楽にお金をいっぱい稼いで生きていきたい。


世の中には、TwitterとかFantiaとかのファンサイト、海外系のエロ動画サイトで顔出さずにエロいことをしていっぱい貢がれている人がいるって最近気づいた。


元々、太りやすくて胸だけは大きいから私にもできるはずだと思った。私にお金を払って会いに来る人たちもみんな「良い体だね」と言っていたような気がする。顔を出さない以上、ちょっとでも胸のサイズを上げて、他と違う良さみたいなのを出せたら良いなと思った。


上を見れば胸の大きな人なんて沢山いるけど、顔を出さない分、精神的な疲れとか不安は少ないはずだし、ちょっとマニアックな動画を作れば、小さい規模でもいっぱいファンが付いてその分、お金で応援してくれると信じたい。


それに、私の動画を見て幸せになってくれる人がいるなら、それは良いことだと思った。




私がやった豊胸は、今流行っている脂肪注入のやつだ。凄い自然に仕上がるらしいし、脂肪が定着するまで長いダウンタイムがあるらしいけど、ほとんど誰とも合わずに実家にいるだけの私にはなんのデメリットもないと思った。


一度、病院にカウンセリングに行ったけど先生はいい人そうだったし「みんなやってる」って先生も、配信者も言ってたから決めた。


でもやっぱり怖いから、手術の仕組みを聞いてみた。


おしりとか太ももとかから脂肪を取ってきて、なんか回転する機械で要らないものをろ過して私の胸に入れるらしい。


色んな人に褒められた私の体の脂肪たちががぐるぐる回されて、遠心力かなにかでキレイになって、また帰ってくるんだ。


施術は一瞬だった。麻酔をするまでは、静かだし病院っぽい匂いがして怖かった。みんなやってることなんだって言い聞かせて耐えた。


でも、終わったあとも怖かった。


下半身も上半身も痣がいっぱいできたみたいになって、これを半年くらい毎日鏡で見るんだなって思ったら、死んじゃいたいって思った。ダウンタイムで検索したら、「ダウンタイム鬱」っていう言葉が出てきて、まさにこれだなって思った。


自分の不安に名前がついて、少しはマシになったけど、お風呂に入る回数が減って、母親に心配された。


でも、もう終わる。やっと開放されて、新しい自分になれると思う。絶対稼ぐ。ちょっとずつSNSとか勉強して、人気になる。とにかく早く実家をでる。


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