企画を終えて、そして今後のことなど
スイーツってなんだろうな。
人生に甘味って別に必要ないんだけど、あったほうが絶対彩りが出る。それは人生の表に疲れた時に求める裏側の休息だったり、自分自身の本心を優しく包んで見なかったことにしたいことへの戒めだったり誤魔化しだったり、果てにパティシエと呼ばれる人が命をかけて向き合う人生そのものだったり。スイーツのドラマって基本的に優しい。優しいから、人はお菓子を食べるのかもしれない。そんなことをスイーツ小説を通じて感じました。
そもそも、食べるってなんだろうなって思っています。生きるために必要なこと、心の栄養、絆を深めるもの、思い出を閉じ込めておくもの、今回の企画で拝読させていただいた小説の中は「甘味」を超えて「食とは」というテーマのものがいくつか見られました。別に食べ物小説マスターになりたいわけではないですが、人間というものを掘っていくとやっぱり「食べる」ということに繋がっていくと思うんです。そういうわけで誰かが何かを食べる小説っていうのは、それだけで登場人物や作者の人生観がダイレクトににじみ出ている気がするのです。いやあ、食べるって面白いね。
実はこの「食べ物企画」、またやりたいと思っています。
開催時期は未定ですが、三浦哲郎『盆土産』のえんびフライみたいな揚げ物が出てくる短編小説とか、おにぎり限定の握り飯小説とか、朝ごはんはパンかご飯かみたいな朝食どっちショーとか、コンビニで買ったもの限定飯小説とか、いろいろ企画自体は思いついてます。そしてラーメン小説企画も寒い時期にもう一度リベンジしたいなと思ってます。
それでは皆さん、ご馳走様でした。
また自主企画でお会いしましょう。
「春のスイーツ小説祭り」展示即売会会場 秋犬 @Anoni
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