最終話 宇宙怪人ハムスターは永遠に
今日はハムスター達五人が揃っている。ハムスター達は何かを調べているようだ。
「ユーキ、ユーキの事についてわかった事があるっす」
「え、なにどうしたの?」
コタローが急にそう言ったのでおれは驚いた。一体なんだろう?
「実はユーキは普通の人間じゃないみたいなんよ」
ハムケンは落ち着いた様子で言った。
「え、どういう事?おれ人間じゃないの?」
「ユーキは宇宙怪人かもしれないッチ!」
「怪電波を食らってユーキも小さくなったろぞ!」
「宇宙怪人ウイルスにも罹ったしね〜」
「とにかく両親に聞いてみるんじゃ」
ハムスター達は嘘をついてるわけじゃなさそうだ。父さんも母さんも家にいる。とにかく話を聞いてみる事にした。
すると……
「父さん!母さん!おれは普通の人間だよね!」
おれがそう聞くと、二人は少しした後に話し出した。
「ついに気づいてしまったか……」
「ユーキ!ハムスターちゃん達に聞いたの?」
嫌な予感がする。
「うん!そうだよ!」
おれが頷くと……
「実はユーキは、私達の本当の子どもじゃないの……」
「俺達夫婦は子どもが出来なくてな。それに悩んでいた時、家の前に子どもが捨ててあったんだ……」
母さんと父さんの告白におれは何も言えない……
「本当はいけない事なのは、わかっているわ!」
「その子どもがお前、俺達はユーキと名付けたんだ!」
ま、マジで……じゃあおれは一体何者なんだ……
放心状態で部屋に戻った。ハムスター達に今の話しを報告した。
「そうっすか……でもおいら達もユーキが何の宇宙怪人かは、わからないっす……」
「そうなの?宇宙怪人ヒトとかはいないの?」
「ウワサでは聞いた事があるッチ!ハムスター星から、すごく遠いところに地球と同じようなところがあるって聞いたッチ」
「そこに宇宙怪人ヒトが住んでいるかもしれないじゃ!」
「ユーキ!行ってみるかぞ!」
「ついにワシ達の宇宙船が役に立つ時が来たんやね〜」
おれは即答した。
「そうだね!探しに行こう!」
そして出発の日がやってきた!
「ユーキ!元気にやれよ!」
「ハムスターちゃん達と仲良くね!」
父さんと母さんは宇宙船まで見送ってくれる。
「ユーキ!宇宙でも頑張ってね!私は地球に残るから!お父さんとお母さんの事は任せてね!」
「おれっちも地球に残るちゃ!今日はバイトがあるから見送りには行けないちゃ……元気でやるちゃ!」
ねここと一休とは家の前でお別れだ。この二人が家に居てくれると、父さんと母さんも寂しくないだろう。
「二人とも!後は任せたよ!」
おれは二人に別れを告げた。まだあいさつをする人達がいるので、おれはそこへ向かった。
宇宙船へ向かう途中でいろんな人にあいさつをしに行った。
「ユーキ君行っちゃうんだ……私達の事忘れないでね♪」
「ユーキ!世話になったな!おれが今働かないで食えるのも、お前のおかげだ!」
まずは桜子とジョンにあいさつした。しかしジョンは働かないんだな……
次に角ちゃんの家に行った。
「ユーキ!元気でな!たまには連絡しろよ!」
「ユーキが角ちゃんを紹介してくれたから今の暮らしがあるのよ!ユーキありがとうのよ〜」
「ハムケン兄ちゃん達も元気でやるねん!ワシ達はまだ地球に住むねん。この家居心地良いねん」
角ちゃんとハムノヨとハムネンにも別れのあいさつをした。
ハムノヨとハムネンは地球に残るんだな……
次は宇宙怪人が二人も働く動物園へ向かった。
「ユーキさん!行っちゃうんですか!?寂しです……」
「ユーキ!宇宙はいいところだ!頑張ってやれよ!」
熊吉と亀太郎にもあいさつをした。二人はこれからも動物園で働くらしい。
他にも、ゲームの中で助けてくれたマオや探偵少女Fと呼ばれるたまよちゃんや仕事でお世話になった人にも別れのあいさつをした。これで思い残す事はない!
近くの山にあるコタロー達の宇宙船に着いた!宇宙船は円盤型でいかにも宇宙人が乗ってそうな宇宙船だ!
「ユーキ!宇宙へ行ったらしばらく地球には戻れないっす!それでもいいっすか?」
「何を今さら!帰れなくなるわけじゃないでしょ!おれは行くって決めたんだ!」
「それならいいなぞ!」
「じゃあ乗り込むッチ!」
宇宙船な中は意外とスッキリしていた。もっとボタンがいっぱいあるようなものだと思っていたが……
「これどうやって操作するの?」
「行き先を入力したら自動でそこまで行けるんじゃ!」
「え!そんなに簡単なの!?」
「難しい操作なんてワシ達には出来んけん!」
「とりあえずハムスター星に帰るっす!」
コタローがタブレットのような物を一回タッチしただけで宇宙船は動き出した!
父さんと母さんは宇宙船が見えなくなるまで見送ってくれた。これからどうなるのかは分からないが、宇宙怪人ハムスター達がいっしょだから大丈夫だろう!
拾ったハムスターは宇宙怪人だった!?宇宙怪人ハムスター まくお @makuo
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