修学旅行で九州に行った主人公が平安時代に飛ばされ、あの菅原道真公と会う……というストーリー。
重厚な和風ファンタジーですが、主人公が現代の男子高校生で、とても読みやすいです。
飛梅伝説がベースになっており、メインは『東風吹かば にほひをこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな』と詠んで左遷された道真を追いかけていったと言われる梅の木。
私は日舞をちょっと齧っていて、この飛梅伝説を描いた飛梅の賦という演目を舞ったことがあります。
演目の中の梅はちょっとかわいらしい感じがあったのですが、こちらのお話では立派な姿で、とても雄大な風景が脳裡に浮かびます。
太宰府天満宮周辺の描写も詳しく、いつか訪れてみたいと思っている私にとって参考になりました!!
最近『応天の門』という漫画を読み、道真にちょっと詳しくなっていたのでいいタイミングでこちらのお話と巡り合えてよかったです。