超絶いまさらながら方角企画関連の考えごと
……いやほんと、企画終わってどれだけ経ってるんだよって感じですが(フィンディルさんが終了宣言を出されたのが6/26、企画自体の終了は5/6)、ようやくなんとなく考えがまとまってきた気がするので、つらつらとまとめてみます。
【そもそも方角企画って何よ】
大前提として、方角および方角企画とは何ぞやって話ですが……こちらは企画の説明を読んでいただく方が早くて確実だと思いますので、そちらをどうぞ。
自主企画ページ
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093074752698854
作品ページ内「「作品の方角」の詳細」
https://kakuyomu.jp/works/16818093074649968518/episodes/16818093074650492602
一言で言えば、作品の向く傾向を方角として表したもの、という感じです。
ただ、北以外の方角は一般的にイメージされる「物語」「小説」とはだいぶ違ってくる(と筆者は思っている)概念なので、一般的な小説はほぼ「北西~真北~北東」のどこかに入ることになるかと思います。
そのくらい振り幅の広い概念です。
「方角企画」は、その方角概念をベースに色々と遊んでみようという企画ですが、今回私は「真北以外の何かを出す」ことをを目指して参加していました(参加作:「咲くや、此の花。」 https://kakuyomu.jp/works/16818093076389541867 )
企画終了後にはまとめを書くつもりでいたのですが……どうにも考えがまとまらず、フィンディルさんにいただいていた感想記事へのコメントも返せずに、ここまで時間が経ってしまいました。
【で、なんでここまで感想返信やまとめが遅れたのよ】
考えがまとめられなかったのは、ひとえに「自分の目指してる/目指すべき方角がどれなんだかわからなくなった」点にあります。
参加作のコメント返信などでも書いていますが、自分が普段書いてる話は、疑いなく「真北向き=ド直球エンタメ」です。
(なので「真北脳」と自称することもよくあります)
なのですが。
今回(より正確には、昨年夏にみていただいた「冒頭一万字」の頃から)、どうも自分の中には「真北向きでない部分」があような気がしてきています。
具体的に言語化すると「読者の感情をコントロールしたくない」傾向、といえるでしょうか。
人物にせよ作中事件にせよ、読み手に「こう思ってほしい」という欲求がほぼないのですよね。好きに読んでほしい。
そして、何らかのアドバイスをもらう際に「読者にこう感じてほしいなら、こうすべき」という形のアドバイスが非常に受け入れがたいです。明らかな悪意のある罵倒以外はだいたいなんでも批評OKな自分ですが、「読者のためにこうしろ」の類は、(とりあえず聞きはしますが)抵抗を強く感じます。受け入れることもまずないですね……。
人物にせよ作中事件にせよ、「これはこういうもの」としてニュートラルな形で置いておいて、あとは見に来た人が勝手になにがしか読み取っていってくれることを願うだけです。
で。
昨年夏に「冒頭一万字」をみていただいた際、この傾向は「西(純文学的)寄り」だと指摘いただきまして。
確かに真北書きとしては、読者に対するサービス精神的なものが皆無なんですよな自分。自分の構築する世界、自分の書く話は「自分のもの」という意識が強くて、読み手の方々に対しては「とりあえずそこに置いとくから、気に入ったら見ていって」くらいの意識しかない。
それ以来、自分の方向性についていろいろ考え込んできましたが。
今回の方角企画では「自分がやりたい方向性」「やりたくない方向性」と「自分がやりたい方角」「やりたくない方角」の噛み合わなさがさらに顕著になった感があって、考えがまったくまとまらずに月単位の日々が経ってしまった感じです。
【「方向性」と「方角」についての現時点での結論】
考えは現在もまとまっているとは言い難いのですが……おそらく、自分の場合「作者としての方角」と「書いたものの方角」にずれがあるのかもしれないなあ、と思い始めています。
「作者としてやりたいこと」は、西向きに近い。
「書いたものが持つ傾向」は、ほぼド真北。
おそらく自分にとって、ものを書くのは「箱庭づくり」に近いのだと思います。
自分にとって「こうあるべき世界」「こうあってほしい世界」を箱庭的に構築して楽しんでいる。
ただ、出来上がった箱庭は「エンタメ的構造を持った物語」の形をしている。
箱庭を作ることによって、内に抱えているものを昇華している(昇華的=西寄り)けれど、箱庭はあくまで物語の形をとっていて、西の形をしていない。
……みたいな感じなんじゃないかなあと、現時点では考えています。
書く動機と、書き上がるものの方角が一致してない。
たぶんそこが見えていなかったせいで、考えがまとまらなかった気がしています。
そして、今後行くべき方角も難しいなあと考えてはいます……箱庭をより完成度高く作り上げたい欲は強いけれど、箱庭を誰かのために加工したいとは思わない。
北にも西にも半端な現状を、どう整理していくかが今後の課題なのかなあ、と思います。
「咲くや、此の花。」へのフィンディルさん感想に長くお返事できなかったのも、感想内の指摘に「西としての不備」と「箱庭としての欠点」が混在していて、どう回答をお返しすべきか強く迷っていたからなのかな……と、今は思います。
ただ、ようやく迷走の原因が見えてきた気がするので、なるべく早くお返事しに行ってこようと思います。
大変お待たせしてしまって申し訳ありませんでした!!
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