第4話 My Advice, You Listen!?
「んぁ~。あれ、もう起きてたんだ」
のびをして目をこすりながら見ると、そこには昨日カンナが助けた少年がいた。
「ああ、起きている」
「なにか用でもあるの?」
昨日はあれから
「ああ。お前は昨日、『
「ええ、確かに言ったわよ」
すると、少年はカンナに近づき、より小さな声で、村人に聞かれないようにして言った。
「お前、
「……なにそれ、なんであなたにそんなことを言われなきゃならないのよ」
カンナは
「……おかしいとは思わないのか。昨日の女は、この村が
「え……まあ、確かに言われてみればそうだけど……」
「畑も何も無いのは、必要がないからだ。あの大きな
話が見えてこない様子のカンナは首をかしげる。
「
ようやく話が見えてきたのか、カンナの
「じゃ、じゃあ、私が村の人達の行ったとおりの場所に行ったら
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。あとはお前が決めろ。俺はこの村から去る」
そう言わんばかりに少年は振り返って去っていく。
残された少女は、ただ
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
日が登り始めた頃、魔王は
ふと、
……何かに追いかけられている、ような気がする。
「――おい、そこに『いる』んだろ?出てこい」
右手に魔力を
ふと足を止め、『左目の
「――
……
次の『考えながら右手が
「――おい、『いい加減』に出てきたらどうなんだ」
……
……
「――フッ。俺としたことが、ただの
「まおうさま……なに、してるの」
「ひぇあ!?」
びくり、体がのけぞってしまって思わず
「俺の
「まおうさまが……
アイリス、と言われた
「しかし、なぜ魔王城にいたお前がここに?」
「こっそり、魔王様を
猫のような
「いまなら、
アイリスはそう言いながら、自分のやってきた
「でも、ここから
「……俺がいない間に、魔王城は、魔王軍の幹部たちはどうなってる?」
魔王が思ったより
「いまのまおうさま……むかしと、ぜんぜんちがう。いまのまおうさま……『らしくない』」
らしくない、とはどういう意味なのか。
「
「おまえ……そのシーンから見ていたのか」
言われてみれば、これまで誰かに
自分が
その
「でも、けっきょく、
どこにも
「なんでまた……俺はやめておけって言ったはずだぞ」
「まおうさま……
「
あのカンナとか言う少女は、『
「だからって、わざわざ死にに行くほどのものなのか?『
「さあ……でも、このままだと
アイリスの言っていることは正しかった。
悪魔と言ってもピンからキリまでいるが、彼らにとって
そんな悪魔と『二流』の
「……」
ふ、と勇者アセロラの顔がよぎると同時に、ケルベロスに立ちふさがるカンナの
『あなたは知らない人だけど、知らないフリはできない』
「……アイリス。悪いが、あの女の居場所を教えてくれるか」
アイリスは
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