インターネット老人会

雨宮 徹

インターネット老人会

 翼はあるサイトに入り浸っていた。その名も「インターネット老人会」。文字通り、インターネット老人が集まるサイトだ。34歳である翼はまさにその世代だった。


 そこでは数人の人たちが集まっては死語になった言葉たちの思い出を語っていた。


「ggrksって言葉懐かしいよな」


「分かるわ」


「そういえばキリ番ってのもあったな」


 翼は意味が分からなかった。なんて意味だったかな。適当に「区切りがない番組っていう意味だったな」と返した。



 数日後、サイトを開いてみると「404」と表示された。サイトが閉鎖されたに違いない。しかし、別の人に聞くと「つながった」との返事だった。


 翼は「おかしいぞ」と思いネットで「404 意味」と調べた。すると、あるサイトにこう書かれていた。「404とは英語で『無知』というスラングです」と。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

インターネット老人会 雨宮 徹 @AmemiyaTooru1993

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説