あとがき

 今回の『終わらない計画衝動的遺体無き殺人事件』は、簡単には言ってしまえば、新聞の1コーナを担当する作家さんとその編集者とのやり取りになります。


 連載企画で少しずつ話が進み、いよいよ佳境に差し掛かる所、嫌な男が死ぬことで話が完結へと向かう。

 その筈でした。だけど、長いこと執筆してきた作家にはどうしても男を作品の中で殺せないでいた。机の上には、前回殺される一歩手前の男の話が書かれた原稿がおかれている。


 担当者に促され、作家は遂に筆を取ったのです。


 作品にをいれ、そこからを広げ、深めたのです。


 新聞に男の死が小さくされたのは小説でした。


 しかし、やはり殺すことを後悔した作家は生き残るためのトリックを使い、また話そのものを新しいものへと書き換えたのです。


 作品の中なので、勿論実際の遺体はありませんし、元々作品として計画していたものなので、ゴールは決まっています。

 突発的に話を変えてしまってもゴールはやはり、死ぬことで完結するのです。


 今回の話はルート140の文字でも書いており、そちらはもっと簡単にかいてます。


 作家はリアルに想像して、作品の中で男を殺したのでした。


 今回のお話はそんな話でした。



 お付き合い、有り難うございます!


 了

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終わらない計画衝動的遺体無き殺人事件 ろくろわ @sakiyomiroku

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