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――数日後――


 しっかりと休息をとってベストコンディションを取り戻した後、君は再びスターアローに乗って空の旅を始めた。

 後ろでは街並みが急速に小さくなっていく。

 下では君達を見上げ、目を丸くしている通行人が街道に見えた。


 これまで何度も繰り返してきた光景だ。

 これからも何度も繰り返すのだろう。


 遠くには大きな岩山と、その周囲を埋め尽くす樹海が見える。

 あそこでも様々な事があった。危険も実りも、それ以外の色々も。

 これも何度も繰り返してきた事だし、これからも何度も繰り返すのだろう。


「で、次はどうするんだ? もう決まっているのか?」

 スターアローのその問いに、君はまだ未定だと答える。

 休息の間にいろいろと情報を得てはみたが、次に君が挑むべき冒険は決まらなかった。


 まぁいいではないか。

 危険や苦難とは無縁な旅を、しばらく純粋に楽しむのもいいだろう。

 定住や職を断り、それらを金銭として支払ってもらった報酬‥‥それはまだまだ残っている。初めて見る地を巡っているうちに、きっとまた、君達が全力をぶつけたくなる目標が見つかる筈だ。


 それを何度も繰り返してきたのだし‥‥きっと何度も繰り返すのだから。


 空の上から見てもなお、大地も道もその向こうの山並みも、どこまでも果てしなく広がっていた。


【fin】

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遥かなる樹海 松友健 @matutomoken

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