『地球は丸く、太陽と月がひとつずつだった』頃に戻ることはない、でも、

とある港町の高校の入学式には、人間の他に、妖精やドラゴンがいる。それは、五年前に次元の間が破壊され、空間が交じり合ってしまったことが原因だった。
異なる種族たちが集った学び舎で、まさに新しい第一歩を踏み出す瞬間を描いた現代ファンタジー短編。混沌としているのに、のんびりとしていて、希望に満ち溢れた光景が広がっています。
新しい環境でのスタートは、人間でも人外でも不安に感じるものでしょう。試行錯誤の途中でも、この瞬間は明るい未来を信じたいと素直に思えるラストシーンでした。