三話 僕らは言葉で生きている
僕らは言葉で生きている。
これはなにも情報伝達に限った話じゃない。もしも明日、隕石か、地震か、津波かなんだっていいがとにかく天変地異で最後の一人になったとして、話す相手も、僕の生きた証を見つけてくれる人も絶対に現れないとしても、僕は言葉を必要とする。失いたくない。言葉を失えば"僕"はすぐさま死んでしまう。
理由は簡単だ。人は生きることに動機が必要だ。言葉は僕らに動機を、生きる意味を与えてくれる。言葉を失えば人生は価値を失う。ゆえに"僕"は死ぬ。
死ぬ理由があることよりも
生きる理由がないことの方が
僕らにとっては致命的なのだ。
だから僕らは、生きる理由をくれるような、生きてみようと思えるような言葉とともに生きていく。社会的地位、アイデンティティなんかよりもずっと大切なものだ。
僕にとってそれが
心が震えりゃなんだって良いのさ。
これが僕から君へのバトンだ。
僕らは言葉で生きている 久繰 廻 @kulurukuru
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