トタン製の壁に穴が開いたかと思うほどの4度もの爆音は、昇る朝日よりも真っ白く怒るご近所様方の顔を拝むには十分だった。


あの、今朝はひどく顔色が悪いですね。

はぁ?誰のせいだと思ってるんだ!

「あの、すみません。以後は同じ事が無いように気を付けます。」

「まあ、うん・・・、そうしてくれると助かるかな・・・」

せめて迷惑が両手の指に収まってから言ってくれ。

お前の[以後]は一体いつからだよ。

さっさとこの街を出て行けば良いのに。


そう、言われている気がした。いや、言われている気がしただけで、ご近所様は俺が謝り倒すのを穏やかに眺めているだけだったし、それだって別に謝罪を要求されたわけでは無かった。なんというか、俺はそういう待遇に慣れっこなんだ。


近いうちに引っ越すぞ、と密かに決意してから、俺はペコリペコリと誠心誠意の深いお辞儀を終えて、すぐ我が家に逃げ帰った。

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キセキにのって Athhissya @Ahhissya

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