生命

カッパが現れない間、人間は交代ばんこで進化を続けて、町は開発されて、自然は剥がされて、都合のいいように回っていった。


やがて伝説のカッパ達は居場所をなくして、大自然に還るとそこで人間を見届けた。


最後のカッパは人間に言い残していった。

 「その残された水の滴りを大事にしなさい」、と。


それからの事、やって来たのは世紀末であった。

 自らの行いにより、生まれた工業の渦と生命の絶望、それから戦争や紛争。


そこへ最後の水の滴りが垂れた時、全ての人は我に帰り、無意識の混在へと向かった。


やがて、そのようにして人間も大自然に帰ると、水の滴りは波になり、海になり、全てを飲み込む。


そして、最後に迎えたのは永遠の世界であった。

 そこでカッパと人間は仲良く暮らしたとさ。

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カッパの名に テヴェスター1999 @tvstar_1999

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