このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(550文字)
故人への偲びを花見に重ねて、想いを温めるお話。桜が咲く。笑顔が咲く。今の瞬間を嬉々として、過去の周忌へ思いを馳せる。流れゆく雲を感じるような、おおらかで美しい描写が映えて、過去から未来へと紡がれる思いが、桜の花びらのように流れていく。あのとき訪れた観桜を、消えない記憶で残すために。次の代へと思い出を、春の色で繋ぐために。
「そうね。折角のフィクションなんですもの」の一言めっちゃよかったです!終わり方爽やか。