第9話 3回目の練習

 山内君と話した翌日。3回目の練習の時間になったので、俺・保坂さん・田辺さんの3人が練習場所に集まる。


「昨日からずっと考えてたんだけど、次は何をすれば良いかわからないわ。私達が前後に立つだけで、目黒君はああなっちゃうし…」


保坂さんは思い悩んでるようだ。


俺のが大きくなったのは、目の前で田辺さんがスカートをパタパタさせるなどの誘惑をしてきたからだ。それさえなければきっと大丈夫。


「やっぱりこの間言ったみたいに“毒を以て毒を制す”系が良いって。ねぇめぐろくん?」


俺がそれに答えられる訳ないだろう。


「田辺さん、目黒君は男子よ? 過激な事をして欲しいに決まってるじゃない!」


保坂さんには悪いが、男の性には逆らえないぞ…。


「ほさかさんがそう言うのもわかるよ。でもうまくやれば、めぐろくんは萎えるかもしれないよ? 萎えたら大きくならないと思うよ~」


「萎えるってどういう事?」


「“理想と現実の違い”ってやつ。いくらカッコいいイケメンでも、だらしないところを見たら萎えるでしょ? それと同じだよ」


「…その話に納得したとして、練習にどう関係するの?」


保坂さんの言う通りだ。点と点が繋がらない…。


「目黒君に、あたしのおっぱい揉んでもらおうかな♪」


いきなり何を言ってるんだ? 田辺さんは?


「ダメに決まってるしょ!!」


「めぐろくんがおっぱいにどういう印象を持ってるかは知らないけど、理想より悪かったら今後揉みたいと思わなくなるでしょ? その気持ちは、の大きさにも関係するんじゃない?」


「もし胸の感触が期待通りか、それ以上だったらどうするのよ?」


「その時は…、てへ♪」


てへぺろをしてごまかした…。


「そんなのは却下! 絶対やらせる訳にはいかない!」


「……じゃあ、ほさかさんが決めてよ」


田辺さんは途端に不機嫌になる。考えを否定されたから気持ちはわかる。


「無難なのは、電車内で女子を見ない事でしょうね。だから念のためアイマスクを持ってきたわ」


保坂さんは言葉通り、スカートのポケットからアイマスクを取り出す。


「これをつけた状態で、私達は目黒君のそばに行ったり色々行動するの。車内で乗客が動くのは、電車に乗らない私にもわかるからね」


「…今日はそれにしよっか」

田辺さんはつまらなそうに答える。


「という訳よ。目黒君つけて」


アイマスクを受け取った俺は早速つける。…初めてつけたが、本当に何も見えない。


「くれぐれも、周りの音で変な妄想しないように! 良いわね?」


「はい…」



 アイマスクをつけて立っている俺の周りから、足音などの様々な音が飛び交う。当然だが、嫌らしい事を連想する音は聞こえてこない。


これなら問題ないな。後は保坂さんの気が済むまで待機だ。


そして…、どれぐらい経っただろうか。


「目黒君外して良いわよ」


保坂さんに許可をもらったので外す。


「…見た目は何ともなさそうね」


「ね~」


2人が俺の股間を凝視する。ズボン越しでも恥ずかしいぞ。


「一応確認しておくわ。目黒君動かないで」


何をするんだ? そう思っていたら、彼女は尻をに擦りつける。一瞬だけやって、保坂さんはするのを止めた。


「ほさかさん、だいた~ん♪」


「茶化さないで田辺さん! 見た目だけじゃわからないでしょ? …今の感触は、昨日とは全然違ったわ。今日は冷静だったみたいね」


「まぁ…」

興奮する要素ゼロだったからな。


「次もその調子で頼むわ。教室に戻りましょう」


「はいは~い」


今日は何とかなって良かった。そう安堵しながら、俺達3人は教室に戻る。

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女子のクラスメートにやられる、動じない男になるための性教育 あかせ @red_blanc

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