まだまだ未開の文明世界に生きる主人公の少女ノア。
集落に生きる周りの皆は、見た目どおり、力や俊敏性や五感に何かしらの特徴を持つものばかり。
そんな中でも特別な身体能力は無いが、知識があり困りごとに対処する知恵が有るために、長老として敬われる一族に産まれたノアは好奇心が旺盛だ。
ある日、森で幼馴染の獣人の少年タテガミと過ごしていると、空から変なモノが落ちてきた!
その不思議なモノは、再起動したロボットだと名乗り、集落ではるか昔から語り継がれてきた伝説の都『ノア』の場所を知っているという。
喜び勇んで冒険の旅に出るノア、タテガミ、ロボットの三人組。
旅に出たことで、子供たちが初めて直面した「生きる」ということ。自分達が生きるために命をいただき、自分たちもまた食べられる恐怖に直面する。
果たしてノア達は無事に目的地である『ノア』にたどり着けるのか!?
生命を巡るSF冒険物語、ここに開幕!
少女ノアと獣人タテガミの前に、ある日ロボットがふってきた。そのロボットは伝説の都「ノア」の場所を知っているという。かくして始まった冒険心いっぱいの旅。しかし、その先で少女たちが直面したのは――
子ども達が主人公であり、最初は児童文学のような素直さや希望、好奇心、冒険や知恵、成長、教訓といったものをメインに感じました。しかし、物語が進むにつれ、非常に重く、私たち人間には逃れることのできないテーマが見えてきました。
それは「命の本質」や「破滅の連鎖」と言い表せるかもしれません。未読の方には、ぜひ実際に読んで、ご自分で感じ、考えていただきたいところです。きっと作中の様々なキーワードやエピソードは胸に問いを生み、さらにそれを掘り下げてくれます。
本当はもっと色々なことを語りたいのですが、どれもこれから読む方へのノイズになってしまいそうです。
六万文字とは思えないほどの、本当に心を震わせられる作品です。ぜひ、たくさんの方に読まれてほしいです!
主人公である少女は、幼馴染と一緒に森にいたところ、空から落ちて来たモノを拾う。それは、ネジ式の喋るカバのような機械だった。少女たちはそれをネジ式と呼ぶことにした。ネジ式は少女たちの民が伝えるノアという幻の場所からやって来たと言う。
ネジ式と共にノアへと旅立つ主人公と幼馴染だったが、途中で村をカニバルに襲われた少年と出会うことで、事態は一変する。カニバルとは、人間を襲い食べるバケモノの集団だ。少年はカニバルたちへの復讐に燃えていた。
そして、カニバルたちと対峙することになった主人公たちだったが——。
果たして、カニバルたちの意外な正体とは?
そして、主人公たちに隠された秘密とは?
人間は何も食べずにはいられない。
では、何を食べるのか?
カニバルたちは人間を食べるが、人間も動物の肉を食べてきた。
そう、人間も動物を殺して食べてきたのだ。
では、人間に動物が仕返しにやってくる日は来るのだろうか?
この物語は優しいだけではなく、人間の残酷さや性も描かれています。
作品を通して考えるべきことが沢山あると思いながら拝読しました。
是非、御一読下さい。