衣替えを何度でも君と
(募集中)
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最近愛してるとかそう言う言葉を使わなくなった。
わざわざ言わなくても伝わるなんて子供じみたことを言うつもりはないけど、そういう言葉で繋ぎとめておかないと不安になるような時期は過ぎたのだ。
現に彼は私の部屋で床に転がって丈の合わない私のジャージを着て私の愛猫と戯れているし、この部屋からこの人がいなくなるなんて考えられない。
そろそろ暑くなってきたからコタツをしまいたいけど多分彼に片づけてもらうし、次にコタツを出すときだってこの人と一緒にいると思う。
そんなことを疑わずに信じられるほど私たちは同じ時間を過ごしてきた。
でもね、そう、言わなくても伝わるわけじゃないから、たまにはね…、
「ねーねー」
「なーに」
床に転がる彼がゴロンと仰向けになった。
「よいしょー!」
そのままガラ空きのお腹に跨ると、彼からウゲッと変な声が出る。
「どうしたのー?」
朗らかに聞いてくる彼の瞳はいつもと同じように優しく私を包んだ。
「あのね…」
抱きつくように耳元に唇を寄せ、あいしてるよと囁く。
すると彼の温かい手が私の頭を撫で、そのまま抱きしめ返されて同じ言葉を貰う。
幸せだね、なんて笑い合いながら甘いキスを交わした。
衣替えを何度でも君と (募集中) @hyaluronan
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