第44話 歯医者での治療

さて、前回歯医者で、セラミックが割れてるから治療しないと痛むよ、と言われ、しぶしぶ通うことにした歯医者。


オフィスから近いから便利だが、先生が乱暴な感じがしてちょっと心配。とはいえ、歯だけは自然治癒しないから仕方がない。


さて、予約の日に行ってみると、一応治療方針の簡単な説明があった。思ったよりしっかりしてるかも、と少し安心したのもつかの間。


まず麻酔が強烈に痛い。飛び上がりそう。あまりの痛さに少しのけぞってしまったみたいで、先生が、すぐ楽になるから大丈夫よ、という。その通り、何度か針を刺された後は、なにも感じなくなった。


しかし、とっても乱暴だ。麻酔をされてるから痛くはないけど、相変わらずものすごい勢いで顔中に水がはねてる。しかし今回は治療のためか助手さんがバキュームをしてくれている。それだけは日本と同じだ。


それに麻酔があまりにも痛かったのでその時は気づかなかったけど、麻酔の後うがいさせてもらえなかったではないか。そのまま治療に突入し、いったいどれくらい続くのか、と悶々としていると、さあ終わりました、と言われた。


うーん、なんか忘れられているような...


そう、先生、削りっぱなしでふたしてないと思いますが。


あーほんとだ、忘れてた、ごめんごめん、今やるね、ということで、ふたをしてもらったが、ここまで全くうがいなし。


あまりにも肩に力が入って疲れ切っていると助手さんが、一言。


次の予定取りますね!あ、ところで7月末から8月20日まではうち、お休みなんでその後ね。


は??よりによってそんなに長く??


うん、こっちでは普通。万が一痛んだら、7月30日までは連絡着くからよろしく。


日本ではお盆休みとか正月休みとかあっても、3週間も休みの医者なんて聞いたことない。それに歯医者は必ず顔にタオルしてくれるし、デリカシーがあるなあ。


しかし、選ぶことなんかできない。しぶしぶ予定を取っておいた。


通常麻酔って、3時間くらいで切れるけど、今回の麻酔は夜遅くなってもそのままだった。いったい何なの!おかげで今日は2食、味はわからないわ、感覚はないわでさんざんな目にあった。


とはいえ、人間の体ってうまくできてて、次の日には感覚は戻っていた。


ルクセンブルグに来てから、今回だけはしみじみと日本はいいなぁと感じた。

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女50代、一人でルクセンブルグに移住した件 みひろ @mi-hi-ro

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