一期一会

出逢いというのは、二度と繰り返すことはない。
それは、幕末という時代でも同じだった──

幕末、ある夜の話である。
夜なべして筆を取っていた戯作者春永の元に、一人の浪士が訪れた。
血濡れで匿ってくれた言う浪士は、春永の返事も聞かずに押し入った。
草履をきっちり脱ぐ、妙なところで律儀であった。


八年近く前に書いた小説のリメイク作品です。
リメイク元の小説のリンクはこちら
→ https://kakuyomu.jp/works/1177354054880243667/episodes/1177354054880244197