第13話 最終話


 まずは最初に首都アズィーム王国だが、このアズィーム王国も実は、隙あらばダウリー王国を我が手にと目論む王国のひとつ。


 発展著しい他国から妬みと嫉妬を買っている近未来都市ダウリー王国だが、実はダウリー王国に協力的な王国も有った。それがジャミ―ル王国だ。


 そしてタッグを組んで何が何でもと目論む王国が有った。ダウリ―王国を我が手にと企む、妖怪達が支配する王国ハヤーリー王国とマフィアが支配するラーメェ王国だが、そこに更にアムン王国も加わってダウリ―王国に戦いを挑んでいる。


 ★☆

 

 早速、他国から攻め入られた近未来都市ダウリー王国は悲惨な状態だ。

 

 あれだけ世界から称賛されていた富の象徴だった煌びやかな王国は跡形もなく崩れ去り、残骸だけが残った。


 ボボボボッカ——————ン!


 バッカ——————ン!


 ドドドドッカ——————ン!


 グッシャ——————ン!

 

 何と言う事だ。あれだけ美しかった夢の大国が人溜まりもない。残酷な事だ。



 ☆★

 だが、不思議な事に近未来都市ダウリー王国、そして唯一友好関係に有ったジャミ―ル王国だったが最新鋭の兵器を製造するジャミ―ル王国の力も有ってか、思いの外、勢力を伸ばしている。


 実はダウリ―王国を我が手にと企む、妖怪達が支配する王国ハヤーリー王国とマフィアが支配するラーメェ王国だが、更にアムン王国も加わってダウリ―王国に戦いを挑んでいるが、互角どころか、若干負け戦になっている。


 アズィーム王国も参戦しているにも拘わらず、最新鋭の兵器には勝ち目がなく妖怪や兵士が非業の死を遂げている。


 余りの愚かさと醜態ぶりにとうとう欄舞留様の登場だ。


 もう見ては要られない!


「キサマラいい加減にしろ!テメエラの権力争い、領土争いのせいでこの憧れの王国、夢の王国が粉々になってしまったではないか、もう許せねえ!刀光剣影【悪は絶対に許せねえ!俺様はこの世の悪を絶対見過ごす事は出来ねえ!刀はきらめき……俺様の剣影がチラつく時……そう俺を怒らせたら只じゃ済まないぜ💢刀光剣影!!!俺様の剣が秒殺……そう刹那で……テメエらを切り刻んでくれるわ!クッソ―!千人切りだ。観念しろ——ッ!」


 そう言うと剣をくるりと回し両手を構えて「エ——————イ!まずは人間共から成敗してくれるわ!」と言いながらバッタバタ兵士たちを切り刻んで行った。


すると一斉に参戦していた6王国の部隊が欄舞留に向かって突撃して行く。

何だ?この化け物は…更に巨大コウモリ!まずこいつらを退治しないと。皆の者行くゾ――!」


「オウオウまずこいつらを退治しよう」


「さぁ行くぜ――!」


 ”バサ” 

「ウッ!」

 バタン

 ”バサ”

「ワ―ッ!」

 バタン

 ”バサ”

「ギャ—ッ!」

 バタンと、次から次へと倒れて血しぶきが飛び散って行った。


 だが、兵士たちも負けてはいない。ピストルを集団で蘭舞留目掛けて打ち放す。

「やってくれやがる。容赦しないからな!」

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

「おっとドッコイあぶねえぜ!テメエラ——!」

 ”ブスッ”

 バタン

 ”バサッ”

「ギャッ!」

 バタン

 兵士たちがバタバタ倒れていく。だが、相手の兵士たちも総出で掛かって来る。

「チクショウ……姑息な真似をしやがって」

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”

 ”バンバンバン”


 蘭舞留も負けじと応戦。

 ”バッサ”

「あっ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ウッ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ギャ—ッ!」

 バタン

 ”バッサ”

「ワ―ッ!」

 バタン

 

 その時だ。巨大なドラキュラ伯爵の出番だ。


「悪を見す見す見逃す訳には出来ない!欄舞留俺は妖怪を成敗してくれるわ!」


 酒呑童子(しゅてんどうじ)がダウリー王国の兵士たちをさらい、次から次へとその血肉を喰らっている。



「これは大変妖怪に人間が喰われてしまう」


 そう言うと、魔法のステッキを振り上げ、巨大コウモリに変身を遂げ傍若無人に空を駆け巡って、妖怪たち目掛けて襲て来た。巨大コウモリは当然、人獣の血を吸う生き物、そして…息絶えた獣や人肉が大好物。食い散らして行った。   


 その時だ。神通力がある大嶽丸(おおたけまる)が、山を黒雲で覆って暴風雨や雷鳴、火の雨などを操り天が割れそうに暴れ狂った。


 その隙に欄舞留がランマ—に変身。


『へーんーしーん。トランスフォーマー!』

 

 すると蘭舞留は巨大な怪物ランマ—に変身を遂げた。顔はライオンのような勇ましさで、たてがみは鋭い角の様な鋭い凶器で覆われている。早速鋭い角を妖怪や兵士たちにグッ刺し、刺し殺して行く。


「グググ――ッ!グワ――オ!ギャギャ―――――――――ッ!」


 ランマ—は、昆虫のトンボの様な大きい目がピカピカと連続で光り、目から電光石火の如く特殊なレ-ザ―光線を発射して、妖怪たちを次から次へと木っ端みじんに打ち砕いて行った。


「ギャギヤガォガオギャ――――――ッ!」


 兵士たちもこの不気味で恐ろしい怪獣ランマ―に手立てが見つからない。

更にはジェット戦闘機でミサイルを欄舞留目掛けてぶっ放している。

 ボッカン!ボッカン!ボッカン!


 ボッカン!ボッカン!ボッカン!


「グ―――ッ!グッグッ」

 欄舞留も苦しそうだ。


 その隙にダウリー王国の兵士たちが、欄舞留の剣裁きで負傷した体にむち打ち命がらがら逃げ出して行った。


 その時だ。ジャミ―ル王国が開発した最新鋭の兵器、無線で、ミサイルをランマ―とドラキュラ伯爵目掛け打ち込んでいる。    

 

 ボッカン!ボッカン!ボッカン!

 

 「ウッ!クク苦しい!」


「オイ!ドラキュラ伯爵大丈夫?キサマ――ッ!許せねえ!」


 ボッカン!ボッカン!ボッカン!


 ビビビビ――――――――――ッ!

 

 ボッカン!ボッカン!ボッカン!


 ビビビビ――――――――――ッ!


 欄舞留の目がピカピカと連続で光り、目から電光石火の如く、最大級の特殊レ-ザ―光線を発射してミサイルと自爆ドローンを完全に打ち砕いた。


 だが、アズィーム王国の「ビッグ油すまし」は辛うじて助かっていたが、ポケットに入っているラーシド王だったが、身の危険を感じ我先に逃げ出して行った。


 そして、ダウリー王国の指揮を取っていた父ザ―イル王もヘリコプターに乗り込み逃げ出そうとしている。

 

 その時だ。ハヤーリー王国とラーメェ王国を実質的に統一しているアーリヤ王女が、逃げ出した父ザ―イル王に言い放った。


「お父様が全て悪いのです。何故?相手の気持ち自分の気持ちを尊重しないのですか?お父様の意志があやふやだったのでこんな戦争が勃発したのです。お父様が自分の気持ちに正直に生きていれば母ガザ―ラと継母ル―ナは、不幸にはならなかったわ。母が自殺したのはお父様が、結婚してくれなかった事だという事はお分かりね。そして継母は父の気持ちをつなぎ止める為に、喜んで貰いたくて部下に小国(アムン王国、ハヤーリー王国、ラーメェ王国)を奪わせた。そしてサハラ王国連邦は破滅した。情けないぅううぅ😢わ~~~ん😭シクシク😢💦お父様なんて大嫌い😭私は。ダウリー王国には二度と戻りません」


「許しておくれ……アーリヤ王女戻っておくれ!ううぅワ~~~ン😭」


「私はハヤーリー王国で妖怪たちと幸せに暮らします。さようなら……」


 ★☆


 嗚呼……そう言えば🙄おマル様の恋の行方だが……?


 ところで美猫オ―ロラとの恋✨😍✨の結末は?

 どうも……オ―ロラとの恋は😱💔失恋ではなく、興ざめに終わったみたい。

 一体どう言う事?


 おマル様は、ネズミ小僧や石川五ェ門の生まれ代わりとか何とか言われていたが、そんな訳無い!無い!


 血気盛んな人間に換算すると20歳くらいで野垂れ死にしている。


 それに引き換え…オ―ロラはアーリヤ王女の母ガザ―ラが亡くなってからも、かなり生きていたので当然かなりの高齢。


 実は…化け猫ニセオ―ロラは仕事が終わり次第居なくなったが、本物オ―ロラはお金が底をついたのでまたおマル様の元に現れた。


 こうしてまた恋の続きが続いたが、妖獣村は暗いので厚化粧だったせいで綺麗に見えていたが、よくよく明るいところでドアップで見たらびっくり仰天。


 その厚化粧とシワの数に…ギョッ😳アッ!それに歯も総入れ歯だった。

 ぶっ倒れる思いがした。

 とんでもない事に、チュッ💋をした時に入れ歯が、ぐらぐらっと動いた😱


 あっ!因みに!おマル様からぼったくったお金は整形に費やしていた。それはお金が幾ら有っても足りない筈だ。

 

 こんなブ猫のクセして理想が高い。

 慌てて逃げたらしい。


 

 おマル様の事は終わりホッとしたが、この王国は頂けない。何とかしなくては……皆も修繕のお手伝い。

 

 さぁいつものように歌いながら、足取り軽くステップを踏みながら。


 その時だ。一斉にランタンがまるでオレンジの花びらが舞い上がるように🌸🍺🌸🍶✨次から次へと闇夜に舞い上がって行った。


 闇夜に照らされた霊のランタンを、究極の安息地に導いている。それは兵士たちの霊だった。

 

 最後にエリック博士が、お役目を果たしてくれた。

 兵士たちはあの世で新しく妖怪となって生まれ代わり、この妖獣村で人々を助けるであろう。


「複雑な人間模様だったけど……やっと終わったね。だけど…折角の世界一を誇るこの煌びやかな王国をこのままにしておくのは忍びない」


「妖怪さんに修繕頼みましょう!」


「そうだにゃん🐱まず念じてみるにゃん😃そして修繕妖怪に頼んでみるにゃん」

 

 おマル様が「修繕妖怪」に頼むと何と言う事だ!


「わぁ~~見る見る美しい街並みが修復して行く。凄――い!」


 残念な事におデブおマル様とエリック博士は今回も何の役にも立たなかったと思ったが、最後にどんでん返し。役に立てて良かった。良かった。


 

 さぁ今度こそ一斉にリズムに合わせて歌おう。


 🎼さぁみんなでタントン タントン

 歌いましょう。踊りましょう。🎶


 🎵どんなに辛くてもみんなで歌えば  

 悲しみ 苦しみ ぶっ飛ばし🎶


 🎵さぁみんなでタントン タントン

 心ひとつに夢の王国を作ろう🎶


 「アッ!ドラキュラ伯爵また依頼が、どうも…今度は財閥家に暗殺予告が……」


 終わり

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【第二章】刀光剣影【悪は絶対に許せねえ!刀はきらめき……俺様の剣影がチラつく時、そう秒殺で……イヤ刹那でテメエを切り刻んでくれるわ!」】 tamaちゃん @maymy2622

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