めがねの思い出

奈那美

第1話

 私は小学校一年生のときからめがねをかけていました。

どうも幼稚園で『目が見えにくいらしい』とわかったらしく、幼稚園の帰りに近くの眼科に行き『めがねをかけるように』言われたようです。

 

 けれど当時はおそらく『絵本の文字が見えにくい』程度だったのでしょう。

徒歩通学(当時)にはなんら問題がないし、めがねなんて鬱陶しい物かけていたくなかった私は、よく机の中に入れっぱなしで帰宅していました。

そしてそれを担任が発見して家まで持ってきてくれたり電話がかかってきたり……その度に怒られていたなぁ。


 だけどいつしか手放せないものになっていました。

視力が悪化するたびに度が強いものに変えていかざるを得ず、ある日通学途中(このころは引越してバス通学になってた)の眼鏡屋さんで作ってもらいました。

その数日後の授業中、授業を聞いていたら突然ピシッと音がして右のレンズに縦むきのヒビが入りました。

ただ机の前に座って授業を受けていただけ、なのにです。

 

 これが体育の授業中だったら、ボールがぶつかったり誰かとぶつかったりのはずみとも考えられますが。

まだ午前中だったので家に電話してもらい、母親と眼鏡屋さんで合流して再度新しいものを作ってもらました。

運動中でなかったことは先生が証人なので、新しいレンズ代は割り引いてくれていた記憶があります。

それでもしつこく聞かれましたよ。

『体育の時間じゃなかったの?』って。

 

 フレームもダサいプラスチックのものしか買ってもらえませんでしたが……これは強度の近視+乱視のためにレンズが分厚くて細いフレームでは無理という判断だと思います。

 

 そして高校生の時に、先述と別の眼鏡屋さんで『あなたは円錐角膜だから、めがねではこれ以上視力が出せない』といわれた時には少なからずショックを受けました。

 

 そんなこんなで視力&原付通学に伴うヘルメットの着脱が不便ということでめがね生活からコンタクト生活へと移行して今に至ります。

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めがねの思い出 奈那美 @mike7691

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