最後の一文が温かい。

小学二年生の女の子がおじいちゃんのお通夜で日記を見つけます。それはおじいちゃんの日記でした。寡黙なおじいちゃんはどんな想いで日々を過ごしていたのでしょうか。

おじいちゃんの人生はとても一話では語りきれないでしょう。それでも女の子と一緒に日記をたどることで、読者にもおじいちゃんの想いが伝わってきます。

もう言葉は交わせませんが、日記がそこにある限り何度でも在りし日のおじいちゃんに逢えることでしょう。

そして作品の最後の一文。おじいちゃんから女の子へ、想いは確かに届いています。

もっとお話したかった、お話すれば良かったと後悔しないように生きようと思わせてくれる作品です。