第18話 黄色のハンカチ


「んじゃ、出発な!」

「「はい」」

 リーシャとゲーハーと三人で王都を出発する。

 ゲーハーが操る馬車に乗り向かうは次はどこかな?

「ゲーハー?とりま、乗ったけどどこ向かう?」

「そうですね、つぎは聖教国あたりにいきましょうか!」

「おう!」

 リーシャと、ヨジボーに乗ってゆっくりしていると、

「な、なんですか貴方達は!」

「へへっ!男は全員殺して女はもらって行ってやるぜ!」

 盗賊か?

「よっと、誰の馬車だと思ってんだ?」

「はぁ?誰の馬車だよ?」

「俺様のだ!ブリーズ!」

 風の刃が盗賊を切り刻む!

「ウギャアァァァァァ」

 っとに!数だけは多いな!

「ブリーズ&トーチ!」

「「「「ウギャアァァァァァ」」」」

 盗賊達は焼けこげてしまった。

「ホール」

「うおっ!」

 親分的なのが逃げそうだったからホールで穴の中に閉じ込める。

「おい!アジトはどこだ?」

「クソッ!誰が言うか!」

「よし!ゲーハー!しょんべんだせ!」

「ガッテン!」

 ゲーハーが降りてくるとカチャカチャとベルトを鳴らす。

「わ、分かった言う言うから!」

「よーし、何処だ?」

「そこの森の中に黄色のハンカチが見えるだろ?そこが目印だ」

「よっしゃ!んじゃ、ゲーハー!よろしくな!」

「はーい」

「や、やめろ!やめてくれー」


 俺はその目印のところに行くと掘建小屋があり、もぬけのからだった。盗賊は全員で俺たちを止めに来たみたいだ。

 中を探ると金貨の入った袋を発見したので収納しておく。

 奥に行くと捉えられた人がいたので鉄格子を外して外に出してやる。


「あ、ありがとうございます!」

「いやいやいや」

「盗賊は?」

「あっちで親分は生きてるけど?」

 と指差すと女は走っていき穴の中の親分に石を投げつけていた。


「気の強そうな女だな」

「俺はゆっくりこやから離れるとブリーズ最大で、掘建小屋を壊す。


 戻って行くと親分がしょんべんまみれの傷だらけでうずくまっていた。

 死んだ盗賊を収納していき、親分にクリーンをかけてからホールを元に戻す。

「もう殺して…」

 とりあえず縄で縛って荷車に乗せる。

「あんた行く当てはあるのか?」

「ないです」

 と言う事で女も乗せて次の街に向かい走り出す。

「名前は?」

「ロジーです」

「俺はクオンでこっちがリーシャな」

「よろしくお願いします」

「ロジーはなんで捕まってたんだ?」

「親が商人をしてて、それで親は殺され、私だけが…クソが!」

 と親分の頭を蹴る。

「おおぅ、もう親分のHPは0だぜ」


 まぁ、気持ちは分からんでもないがな。


 次の街に着くと門兵に収納に入れておいた焼死体と切り刻まれた死体、あと親分を渡すと凄く嫌な顔をされ明日来てくれと言われ木札を渡される。

 この街の宿に泊まることになるが俺とリーシャが一緒になるとどうしてもロジーがゲーハーと一緒になってしまいそうなので…まぁ、1人部屋にしてもらうか。

 俺たちは2人部屋でロジーとゲーハーは1人部屋に泊まることにした。


 まぁ、ロジーはそこまで可愛いと言うわけじゃないので俺としてはこの街で別れてもいいかと思っている。ちゃんと飯をもらってなかったようでガリガリだし、何故か俺の危ないアンテナがピンと立っているのだ。


 次の日は朝早くにゲーハーだけ起こして馬車に向かうと、いやがった。

「あれ?あれれ?私をおいていこうとしませんでしたか?」

「そ、そんなはずないだろ?部屋に行ったけどいなかったからびっくりしてるだけだよ!」

「なーんだ、そうでしたか!それじゃあ旅に出かけましょう!」

「お、おう」

 こりゃ厄介なのに捕まってしまったな。

「そ、その前に買い物に行こうか?ロジーもその服じゃ大変だろうからな」

「はい!」

 宿に戻り朝飯を食ってから買い物に出かける。


 服を着替えるとまぁ、ましになったようだな、

「クオンさん、防具と武器を買ってくれませんか?」

「あ、ああ、別にいいけどどうしてだ?」

「汚物を消毒するためですよ」

 目が怖い!何考えてるのか分からないよ!


 そして短剣と斥候装備を身につけたロジーは短剣を磨くとうっとりしているので間違ってゲーハーを刺さないか心配になってくるな?

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