真っ黒っす

双葉紫明

第1話

あんまりこういうの書く気がなかったのですが、ある方のイデオンネタに触発されたのと、色ってテーマは色々書けるな(なんちゃって)って感じで。


しかし、タグ付けの度にKFCって打ち込みそうになるのは何かの病気でしょうか?


さて、皆様「超時空要塞マクロス」をご存知でしょうか?

最初のやつです。

僕はこの辺リアルタイムで、「装甲騎兵ボトムズ」と並んで好きでした。


当時は小学生だったから疑問もなく、単にロボットのカッコ良さとかが響いてて、マクロスのヴァルキリーはなかなかにリアリティのある戦闘機からのガウォークという中間形態を挟んだロボットへの変形に痺れました。


ところがある程度大人になってこの作品を観ると、かなり真っ黒なんですよね。

だいたいロボットアニメはクリエイター側が過去の遺恨をテクノロジーへの憧れにオブラートして差し出してると思うんですが、もちろん過去の遺恨は太平洋戦争の敗戦に尽きると思います。

当時は気づきませんでしたが、この作品で印象に残るシーンって、その戦争の悲惨さや無情さを極めて現代的に(当時からしたら未来を予見する様に)描かれてる気がします。


特に印象深いのは柿崎の呆気ない死に方、フォッカーのキザな死に方、ダイタロスアタック、輝と未沙のやり取りあたりなんですが、まずダイタロスアタックなんて日本軍の巨艦主義と特攻精神の亡骸に思えるし、柿崎はリストラ、フォッカーは過労死に重なる様に感じます。

明らかかわいいミンメイより「オバサン」と言いながら未沙を選び、最終話で「最近の若いやつらは」みたいに嘆く輝は、中間管理職の悲哀を慰める様な。


もっとほじくれば色々あるけど、わりと忘却の彼方。

ただ、真っ黒な色は強いから、子ども心にも引っかかり、大人になって観返した時に理解が及ぶ。

そう考えて時限爆弾仕込んでたなら、真っ黒に確信犯だ。

もしかしたら子どもを通して一緒に観る大人に訴えたかったのかも知れないけど。

また今観たら違う引っ掛かりがあるかもしれません。


観てる余裕がないけれど。


まあ、僕がみたら、なんでも真っ黒なんですけどね。

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