あとがき

 召喚勇者ものを書きたい。

 それでまあ、書き始めた作品です。

 楽しんでいただけたなら嬉しいのですが。


 本作、序盤で「底が浅すぎだろ」と思えるシーン「倒すとアッサリ寝返り」があるので、そこで切られるかもしれないなという不安があったんですが。

 ここまで読んでくださった方には本当に感謝ですわ。


 本作で書きたかったのは

 復讐を成就させた復讐鬼が、その復讐の結果、罪もない人々に塗炭の苦しみを与える結果を呼び込み。

 その責任で死ぬほど苦しむ。


 そういう話で。


 そして最終的に復讐は真には成就しない。

 公のために自分の復讐の完遂は捨てる。


 この結末も決まってましたね。

 ひょっとしたら読んでくださった方に不満がある方も出るかもしれないなと思いつつ、執筆しました。


 以下、キャラクター評


主人公:タンザナイト・トリストー

 悲観的に物事を考えるけど、育った国が平和ボケしている王国なせいで、真に悲惨な想像というのが出来ない天才魔法使い。

 主人公だから責任感は強い。性格面で決めてたのはそれぐらいですかね。


勇者:霧崎啓司きりさきけいじ

 高校入学の段階で、誰でも殺せる戦士になるため、フリーの傭兵になるために積み上げ続けた男。

 姉がいて、大事だったから女性には優しい男です。

 音山には厳しく当たりましたが。

 まあ、戦場は殺し合いをするところで。

 顔面焼いても文句言われない場所ですから。(それは魔王軍の所業だ)


魔族ヒロイン:クロリス

 彼女は絶対に入れないといけないキャラでした。

 邪魔だなぁと思われたかもしれませんけど。

 最終的に魔族と手を組む内容になるので、どうしても要る。

 しかも序盤に。

 性格設定は女騎士。くっころ気質です。


四天王:

 音山克子おとやまかつこ

 最初の四天王。

 コンセプトは「クズ過ぎて不快。死ね」

 なので超能力にぶら下がり、工夫をするという発想が無い。

 傲慢なので、自分が倒されることを想像していない。

 そういう設定にしました。

 地頭は良いハズなんですが、怠け者気質なので必要に迫られないと工夫しないんですな。


 赤井房雄あかいふさお

 2番目の四天王。

 コンセプトは「犯罪者じゃなければ真っ当なエリート」

 イメージしたのは、正論で殴りまくるタイプのパワハラ気質の優秀な人。

 そういう人、全否定はしませんが、正しければ何をしてもいいってわけじゃないしな。

 彼に関しては、ついてこれる存在には慕われているという設定に。


 荘田洋司しょうだようじ

 3番目の四天王。

 コンセプトは「快楽殺人者」

 まあサイコパスの異常者ですね。

 他人の人生を破壊することに悦びを見出すタイプ。

 自己の欲望を暴走させる音山とはまた違ったタイプのクズですわ。


 霧崎百合きりさきゆり

 4番目の四天王にして、勇者の姉。

 勇者に苦しみを与えるために、彼女を四天王にするのは必須でしたね。

 ……ストーカーに殺されて。

 転生後にまた同じストーカーに付きまとわれるなんて。

 彼女は前世で50人くらい殺したんでしょうか?


 魔王・須藤加成すとうかなる

 勇者の姉のストーカー。

 コンセプトは「自己愛しかなく、思い上がりが強く、激昂したら暴走する」

 自分の嫌悪する要素を沢山投入したゴミです。

 最初はね、わりと普通に倒す予定だったんですけどさ。

 知恵も駆使して。……でも

 魔導器の設定を決めて。

 ラストに「タンザが光の斧を駆使して攻撃を躱した」という事実を突きつけられたら。

 ……こいつは、やるよな。

 こういう挑発ですぐ暴走するヤツだからさ。

 なのでああいう「アホなんですか?」という自滅エンドになってしまいました。

 どうしてこうなった!


国の設定:

 ヘブンロード王国、ヒウマニ共和国

 イメージは典型的ナーロッパ。

 ヒウマニ共和国はちょっと中世ヨーロッパ寄りのナーロッパ。


 アスラ武闘国

 江戸時代の日本ですね。


 グラト帝国

 中華帝国をイメージしました。


 ビストピア教国

 インドですね。


 ヘルブレイズ魔国

 日本人が住んでもストレスが小さく、ちょっと足りない。

 そんな感じの国柄を。

 江戸時代をちょっと現代に寄せた感じで。


その他、作中の描写:

 本来は、作中で人によって割れる意見を主張する場合は、その対立概念を用意するのが基本なんですけど。

 本作、ちょっとそこで悩んだことが。

 それはまあ、現実の日本の刑法に関わる部分で。

 少年法やら、精神鑑定やらで。

 ここね、悩んだんですよ。

 このままじゃ少年法やら精神鑑定を一方的に叩く内容になってしまう、と。

 でもさあ……


 ナーロッパ世界の住人が、この2つについて聞かされたら、まず間違いなく


「そんな法律意味不明! 絶対に間違っている!」


 って言うよなぁ、と思って……

 で、ああなった。


 一応、霧崎啓司の回想の部分で、法律の建てつけがそうなってるのは無理ないみたいな独白はさせてますけどさ。

 ここのところ、マジで悩みました。


最後に:

 ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。

 次は現代ファンタジーでダンジョンものを書く予定です。

(カクヨムでは書けないので別のところでですが)

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召喚勇者~現代日本から、何かワケアリの中年男を勇者として呼び出して~ XX @yamakawauminosuke

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