自分の進路が黒歴史
逢坂 純(おうさかあつし)
自分の将来を自分で決めることの難しさ
自分の進路というのは、若いころには自分で正しい方向へ進めるのが難しいものです。
僕の大学時代の友人の息子さんが今年、高校に入学するそうです。彼は注意欠陥多動症というちょっとした精神障害を抱えていて小学校の5年生までは支援学級に入っていたそうです。しかし、6年生以降には、本人の強い希望で普通学級に進学し、中学へ入学し、そして今年は受験を経て高校生になったと友人は言っていました。
素晴らしいことだと思います。自分で自分の進路を決めることができるということはほんとうに素晴らしいことだと思います。彼の父親(僕の友人)は、彼にとても理解があり、彼のやりたいことは、できる限り彼の責任を持ってやらせてあげているそうです。僕の高校受験はどうだったろうかな?と考えた時、自分はちゃんと自分の将来を考えて進学してきたのかな?と考えてしまいます。高校進学は、担任の先生の薦められるまま、始まったばかりの進学クラスがある高校へ行きました。内申書だけは良かった僕は、その学校に推薦入学しました。その学校の進学クラスは、今でこそ実績があるものの、僕が入った当初は、始まったばかの手探り状態であり、僕はそんな中に何をしたいという訳でもなく、入学しました。高校三年間は、受験のための勉強尽くしでした。学校の授業が終わると、学校に併設されている研修センターという自主勉強をする施設で夜の8時まで勉強をして、過ごしました。受験するための勉強をやっていたのでしょう。高校生活はそれなりに楽しかったですが、何か消化不良の毎日を過ごしました。自分の将来のことを今の学生さんたちには、若いころからそのビジョンがはっきりと見えている人が多いような気もします。僕はそれがちゃんと選べなったです。僕は何よりも親もとから離れたかったということもあって、地元の学校は受験せず、他県の学校に進学しました。
そんな理由で入学した大学だったので、授業よりも部活動の方に励んでいました。しかし、その部活動で自分のやりたい事をやっと見つけられた気がします。それは紆余曲折を経て、今でも続いています。自分の恵まれた環境のお陰でもあるし、自分がどうしてもやりたいことだったからなのかも知れません。僕は今、作家を生業とするべく、作家活動をやっています。周りの友人はもう家庭を持ち、家族を持って毎日をその家族のために頑張っている人が多いです。しかし、僕はそれを選ばなかったし、選べなかったです。だけれど、今だからこそ、自分の将来を自分で決めることができています。続けることは才能とよく言われますが、この先の自分の人生にも、それがずっと在り続けていけたらいいなと思います。
自分の進路が黒歴史 逢坂 純(おうさかあつし) @ousaka0808
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます