洒落込むには日が昇り過ぎてた。仄青い夜にキューバラムを飲みながら読みたいお話。
一言で言うなら大人の本能を艶めいた雰囲気で包み隠して心の内を探る小説です。 引き合うような縁から離れていく遠に至るまで、二人の心情の変化がシガーのように儚く繊細で、美酒に肖るかの如く甘美で恍惚に染まる印象を受けます。 卓越した表現力が冴える夜に、心熱滾る情念として刻まれる秀作です。是非ご一読を。