第1話
「え?どこだここは?俺こんな場所知らないんだが?なんで、俺がここにいるんだ?俺はいつも通りベットに入って寝たはずだよな?断じてこんな瓦礫だらけの荒れ果てた都市で寝てはいないんだけど?」
それから少し時間が経ち、冷静になると手や足が縮んでいることに気づいたので近くのガラスの破片を覗き込むと、さっきの夢で見た少年とそっくりの黒髪碧眼の少年が映っていた。
「さっきの夢の少年?でも、髪の色が違う?どういうこと?」
訳のわからない状況に様々な疑問が浮かび上がってきていると声をかけられた。
「よぉ、坊主?こんなとこでなにしてんだ?」
「誰ですか?あなたは?」
知らない場所で知らない人に親しげに声をかけられたことにより警戒をしながら返事をした。
「あー、そういうことか。とりあえずここは危ねぇから一旦移動すんぞ」
「危ない?どういうことですか?」
「あ〜、質問やらなんやらは後で答えてやるからとりあえずついてこい」
行く当てもなかったので警戒はしつつ、ついていくことにした。
「ついたぞ〜ここだ」
道中、話を聞こうとしたがついてからな〜と流され、ついてきて良かったのか、不安に思ってきた頃に、巨大な2階建ての建物の前で男がそう言い、ドアを開けた。
「邪魔するぞ〜」
入るや否や受付に座っている女性に対し、男がそう言った。
「どのようなご要件でしょうか。」
「部屋を借りたい。」
「了解致しました。案内しますのでついてきてください」
「てことだ、ついてこい」
「わかりました」
言われた通り職員についていくと、カウンターの裏の部屋の本棚の前に連れて行かれた。
(本棚?なんで本棚に連れて行かれたんだ?)
と疑問に思っていると、職員が本棚の中に置かれている本を手に取り、別に場所に置き直した。すると、本棚が左右にズレて階段が表れた。
「部屋はこの階段の下にございます、泊まるための部屋は別にご用意されて頂いておりますので話が終わりますと私にお声がけください」
「てことだ、坊主行くぞ〜」
そう言い、男は階段を降りていったので、慌てて追いかけた。
「疑問に答えていく前に自己紹介でもするか。坊主も相手の名前くらい知っといた方がいいだろ。てことで、俺の名前は
「わかりまし……わかった。俺は……
明らかに体がおかしいことが一目で分かったため名前を名乗るべきか悩んでいると脳裏に名前が思い浮かんだため、咄嗟にその名前を名乗ってしまった。
「……そうか。で、ここがどこかだったか?ここは
「龍堂鳳火様ってだれだ?守護って何から?」
「人類の不倶戴天の敵、魔獣からだな。魔獣についても軽く説明しとくと、2000年に突如として現れた謎の怪物によって凶暴、強靭に進化した存在を祖とする人類の敵の総称だな。で、龍堂鳳火様はその怪物を討伐し、人類に安全地帯を与えた5人の英雄。五英傑のうちの1人だな。」
「なるほどな。質問に答えてくれてありがとな」
「さてと、なんやかんやでいい時間だな。一旦俺は帰るから気になることがあったらここには書庫もあるし、職員に案内して貰って自分で調べてみろ。じゃあな。」
そう言って強哉は部屋を出ていった。
没キャラ転生〜歪んだ世界で異物は何を為す〜 cion @ceon
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