白色のブリーフ

羽弦トリス

白色のブリーフ

夏休み友達の家に宿泊した。

それは、小学3年生。

泊まる予定は無かったので、友達と一緒に風呂に入って、下着を借りた。

白色のブリーフ。

汚れなき、キレイな真っ白のブリーフ。


翌日は小学校のプールの日だった。

夏休みの楽しみは、ファミコンかプールのどちらかである。

魚釣りは上級生になってからだ。


みんな、学校へ行きプールの順番を楽しみに待っていた。

36年前は、小学生は白色のブリーフが普通だった。


息子はブリーフなど知らない世代だが。

お兄さんパンツと言ってもブリーフでは無かった。

2歳でトランクス。


朝の10時から僕らの学年のプールの順番になった。

みんな急いで着替えた。

目薬は、みんなドラゴンボールの目薬だったが、僕は置き薬の「サンテ40」だった。 



小学3年生だから、女子は女子更衣室で水着に着替えたが、男子はスッポンポンになりながら、水着に着替えた。

その頃から、覗きはあった。

隣の、男子更衣室の隙間から見えるのだが、その頃は僕らはまだ、汚れを知らないのでそんな事はしない。

みんな、我先にプールに入りたいから、すぐに制服を脱ぎ始める。


僕も借りた白色ブリーフを脱いで、水着を履いたが、ユウサク君が異変に気が付いた。

「あっ、ハヅル君のパンツ、ウンコついてる〜」

と、言い出して、みんな白色ブリーフのお尻の部分についた、茶色い染みを見世物にした。

「うわっ、ハヅル君きったねぇ」

と、言いやがったが、そいつのブリーフには、黄色い染みがあった。


あるやつが、竹刀に染み付きブリーフを刺して旗の様に掲げた。

そして、言った。

「エクスカリバー」

と。



ブリーフを貸してくれた友達が言った。

「もう、このパンツいらない」


僕は大事な友人を1人失くしたのである。

その後、母が友達に下着を買い渡した。


白は怖い。

今は、ウォシュレットなる武器があるので、パンツを汚すことは減ったが、千茶が僕のお尻に軽くカンチョーして、その手を嗅いだらやはり、ウンコの臭いがした。


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白色のブリーフ 羽弦トリス @September-0919

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