自称無色な人

Jack Next Play (ジャック

宇宙人とニンゲンの会話記録

「ねぇねぇ!宇宙人さんはどうして透明なのにそこにいるってわかるの?」


「どうしてかな、多分それは発光してるからじゃ無いかな?光ってると、ほら分かりやすいでしょ?」


「確かに、でもじゃあなんで、透明なの?」


「それは、私にも分かんないや、生まれた時から透明で、君みたいに”色”があることに憧れてたんだ、」


「そうなの?じゃあ宇宙人さんはどんな色になりたいの?」


「そうだね、私は昔から色がないことで、無色透明でいろんなヒトから気づかれなかったんだ、だから目立つ虹色がいいかな、」


「そうなんだ、だったらなれるよ!宇宙人さんなら!」


「どうしてそう思うんだい?」


「だってだって!宇宙人さんは透明なんでしょ?だったら後からいろんな色が付け足せられるって言うことじゃん!」


「そうだね、そんな考え方があったのか、だったら僕は将来は虹色に、有色になれるのかな、」


「なれるよ、きっと!」


「そうだね、そうだといいいね、じゃあ人間君にも自分のなりたい色ってある?」


「うん!僕はね、透明になりたい!何にでも成れる透明になりたい、僕たち人ってなんか生まれる時から才能とか、性格とか、あと障害とかで成れる物が限られてるから、だから無色透明になれれば、自分のなりたい物に自由に成れるのかなって、」


「だったらさ、一緒に自分の求める色になる旅をしようよ!」


「いいね!僕もついて行くよ」



————————————————————


「それで、柏木監視員さん、この二人は結局自分の色を探せたんですか?」


「そうだね、旅を出ている途中にイレギュラーにあって死んだらしい、宇宙人は最後虹色に飲み込まれて虹色になって消滅し、ニンゲンは宇宙人と一緒に宇宙を彷徨っている間に現実性が消えていって透明に崩れ去って行ったらしい」


「そんなことが、ですが最後には二人とも自分の色になって消えて行ったんですね」


「ああそうだね、それが二人にとってもいい結果だったんじゃないかな」

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