八卦と九星の色【KAC20247・色】

カイ.智水

八卦と九星の色

 中国占術の「易」を知らない人はまずいません。

 「当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉があります。

 この八卦は「易」に由来しています。


 「易」とは「周易」とも呼ばれ、儒教の四書五経の筆頭『易経』をテキストとしています。

 秦の始皇帝が「焚書坑儒」を行った際、四書五経も焼かれたのですが、『易経』だけが「占いの本だから」という理由で焼失を免れました。


 「易」の八卦は、

 乾兌離震巽坎艮坤の八つで構成され、それぞれに色が配置されています。


 乾は金行で白色、金色 

 兌は金行で白色、金色 

 離は火行で赤色、紫色

 震は木行で青色、碧色

 巽は木行で青色、緑色

 坎は水行で黒色、白色

 艮は土行で茶色、黄色

 坤は土行で茶色、黄色または黒色


 以上のように配当されています。



 これに対して、こちらも中国占術の古典である「九星術」において、九星それぞれに色が配置されています。


 一白水星は黒色

 二黒土星は黄色、黄土色

 三碧木星は青色、碧色

 四緑木星は緑色、青色、青緑色

 五黄土星は黄色、黄土色

 六白金星は白色、白金色、黒みがかった赤色

 七赤金星は白色。赤みがかった白色

 八白土星は黄色、黄土色

 九紫火星は赤色、火の色



 と、この2種類の占いにはそれぞれに色を配置しています。

 ちなみに九星術の先天盤では

   南   

  四九二  

東 三五七 西

  八一六  

   北   

 という配置になります。


 そして八卦の初期配置は

   南   

  巽離坤  

東 震 兌 西

  艮坎乾  

   北   

 となります。五黄土星の位置(中央)は八卦では空白になります。


 勘の良い方はおわかりでしょうが、八卦と九星は対応するのです。


  九星  卦 配当色

 一白水星=坎=黒色、白色

 二黒土星=坤=黄色、茶色

 三碧木星=震=青色、碧色

 四緑木星=巽=緑色、青色、青緑色

 五黄土星   配当なし

 六白金星=乾=白色、白金色、黒みがかった赤色

 七赤金星=兌=白色、金色

 八白土星=艮=茶色、黄色

 九紫火星=離=赤色、紫色


 一見すると「易」と「九星術」は別物に見えますが、八方の卦と九星の色は対応しているのです。


 さらにいえば、

  九星  卦 配当色

 一白水星=坎=北 =水行

 二黒土星=坤=西南=土行

 三碧木星=震=東 =木行

 四緑木星=巽=東南=木行

 五黄土星  =中宮=土行

 六白金星=乾=西北=金行

 七赤金星=兌=西 =金行

 八白土星=艮=東北=土行

 九紫火星=離=南 =火行


 と、九星の五行がそのまま八卦の五行に相当します。


 この色がなんの役に立つのかですが、ラッキーカラーで用います。

 生まれ年が一白水星の人は黒がラッキーカラー、二黒土星は黄色・茶色がラッキーカラーといった具合です。

 また、八卦はのちにさまざまな派生をしますので、その際に方角で基本の色があるわけです。

 西南に黄色を配すると金運が上昇する、と言いますよね。

 これは「西南=二黒土星=坤=黄色、茶色」という八卦と九星から導き出されたものなのです。

 二黒土星はコツコツとお金を貯める星なので、貯金にいいわけですね。



 このように、方位には固有の色があり、それをどう活かすかで人生は開けていく。

 これが中国占術の基本なのです。




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