私の力作とパパ

@Wingbird000

やめて欲しかったー黒歴史企画のやつですー

私は家庭の事情で両親とは暮らしておらず、祖父母と弟と4人暮らし。


祖父母の家はとても厳しく、携帯が普及していても携帯NG、ゲーム機NGでかなり苦労した高校時代。たまに帰ってくる父に無理を言ってパソコンを買ってもらいました。

インターネットは1日1時間(パソコンを触ることをインターネットと言われていました)と決められましたがその1時間でパソコンにかじりつきました。

初めてインターネットを見た私は、それまでは紙の漫画でしか見れなかったキャラクター達のいろいろなことを検索し、二次創作を知り、限られた時間で挑戦したんです。


その時流行りのホームページを作り、拙いながらパソコンでイラストをちまちま書いたり、学校では好きなキャラクターの妄想を広げてそれを文字に書き起こしたり。


最初は健全なお話が多かったのですが、思春期の高校生、ちょっと大人びた話も手を伸ばし始めていました。


そんな中、やっぱりパソコンの楽しさから抜け出せない私は休みの日、祖父母が日課のゲートボール(毎日同じ時間にあって、2人とも参加してました)に行ってる間、弟も家にいないことを見計らってこっそりパソコンで小説を書いてたんです。

暫くは見つかってなかったのですがある日、弟が突然帰ってきて「おねーちゃん!約束破ってるー!!」と。

バレたらパソコンを取り上げられると混乱した私はとりあえず口止めとして自分のお小遣いから小銭を握らせましたが「そんなことよりお姉ちゃんの部屋にあるゲームさせてよ」と言われました。


高校生にもなると悪知恵が働き、友人からゲーム機を借りてこっそりバレないところを作り隠したりしてたんです。

その隠し場所がバレてるとも思わず2度びっくり。

友人のだから、と伝えても当時小学生の弟が理解するわけもなく「ゲームやらせてくれないとばあちゃんに言うから!」と…

仕方なくその日からゲームは共用となり、友人にもその旨を伝え「私はもう遊んでないからいいよ」と言って貰え、取引成立、一安心。


そんな訳もなく。


小学生の弟は高校生ほど悪知恵は働かないしポロポロと楽しかったことにゲームの内容を入れて祖父母に話してしまうんですよ。

「友達ん家でやった!」と本人は誤魔化してて、祖父母もゲームに疎いんでバレなかったのですが普通に詳しい人なら「それ、他人の家でやるものではなくない?1人のやつじゃない?」ってゲームです。


そして暫くそれで凌いでたんですが、弟がゲームにのめり込んでしまい、祖父母がいる時でもやり始めたんです。止めてもお構い無し。そこからは直ぐにバレて祖父母に呼び出し。

弟は怒られて「姉から借りたこと、姉が悪いことしてたから僕が黙っとくかわりにゲーム借りてたんだ」と泣きながら暴露。


呼び出された私は「ゲームで無理やり弟を口止めした、ゲームはバカになるのに弟をバカにした!ルール破り!」と私が多分悪くないところまで怒られ、友人の家にゲーム返却と謝罪に祖父母に連行され、友人にはドン引きされ…


そこまではまだいいんです。悲しかったんですけどギリギリ。


弟が「パソコンでお姉ちゃんがなんか書いてる」


これがダメでした。


何を書いているのか、どんなことをしているのか全部見せろ、とパソコンの証拠隠滅する前に取り上げられました。

私は黙秘権を行使したり「しらない、私の趣味に口出さないで欲しい、流行りのブログで日記だよ」と適当で難を逃れたと思いました。

1週間でパソコンが帰ってきたんですもの!


そして安心してまた書いてました。大人の小説を。

すると父親が急に帰ってきたんですよ。私が学校に行ってる間の知らないうちに。

帰ってきたら呼び出されて正座。

リビングのコタツには祖母、祖父、父、私、パソコン。

血の気が引きました。

そのあとはもうお察しの通り、父が何故か私のパソコンを開いて中を見てたんですよ。

パスワードまで貫通して。祖父母だから分からんだろうと簡単なパスワードだった自分を呪います。


急に口開いたと思ったら

「○(キャラ名)の薄い体に…」

と私の書いた大人の文体を読み上げだしたんですよ。弟はその時叔父の家にいってたのでほんとに、私を注意するためだけにあんな場が生まれたんでしょうね。

1話分丸々、お通夜の中読み上げられる私の妄想世界の艶やかな世界で2回くらい心は昇天してたと思います。


二度とあの空気は味わいたくないですね。

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