最終話

「はぁ…はぁ…はぁ…先輩、俺もう無理っす」

「うん……私もこれ以上は無理かな」


 今日もラブホで先輩と身体を重ね合った。


 最近、先輩とエッチしてばっかりだな。

 昨日もバイト先の更衣室で先輩とエッチしたし。

 バイトの制服着た先輩が可愛すぎて、3回も中に出しちゃったよ。

 あれは最高だったな。

 

「ねぇ先輩」

「ん? なに?」

「俺達ってどういう関係なんですかね?」

「うーん、セフレかな?」

「やっぱりそうですよね……」


 俺と中野先輩は付き合ってない。

 なのに、セックスはする。

 今思うと、俺達の関係は歪だな……。


「先輩は……俺とセフレのままでいいんですか?」

「……ぶっちゃけ嫌だね」

「え? 嫌なんですか?」

「当たり前でしょ。こんな関係嫌だよ。私は君と……もっと深い関係になりたい」

「それって……恋人になりたいってことですか?」


 俺の問いに先輩はコクリと頷く。

 

 先輩、やっぱり俺のこと好きだったのか。

 そりゃそっか。

 俺のこと好きじゃなかったらエッチさせてくれないよな。


「南くんは私と付き合うの嫌?」

「嫌なわけないでしょ。俺、年上好きだし」

「あれ? そうだったの?」

「はい、そうですよ。先輩みたいな年上の女性めっちゃタイプです」

「っ……そ、そっか」


 中野先輩の顔が真っ赤に染まる。

 照れているんだろう。

 今日の先輩、いつも以上に可愛いな。


「先輩は俺のこと好きなんだよね?」

「……うんっ、好きだよ」


 俺の言葉に先輩は即答した。

 本当に俺のことが好きなんだろう。


「なら付き合おう、俺達」


 俺の言葉に中野先輩はパチパチと瞬きする。

 驚いている様子だった。


「俺、もっと先輩のこと知りたいし、俺のことも知ってほしいんだ。だから俺の恋人になってくれ」


 俺の告白に中野先輩は黙り込む。

 しばらくして口を開いた。


「浮気しない?」

「するわけないでしょ」


 俺がそう言うと、中野先輩はジト目になる。


「本当に浮気しない?」

「しないって。俺、浮気するような男に見えます?」

「うん、見える」

「えぇぇ……まじで?」

「うん、マジで。南くん、なんかチャラいし。あとイケメンだし……」

「いやいや、浮気絶対しないって。信じてよ」

「本当に?」

「本当だって。つか、先輩の方が浮気しそうだけどな」

「え? 私?」

「うん。先輩、美人でスタイルもイイし。フットワークも軽いから……すぐ浮気しそう」

「いやいや、私は絶対浮気しないよ。南くんのことが好きすぎて他の男なんかどうでもいいもん」

「っ……そ、そっか」

「うんっ……」


 この人、俺のこと好きすぎるだろ……。

 ヤバいな、ドキドキが止まんねぇ。


「ちゅっ、んっんっ……」


 どちらともなく顔を近づけ、恋人のようにキスする。

 部屋中にチュッチュッと幸せな音が鳴り響く。

 しばらくして唇を離した。


「ねぇ……私たち、もう付き合ってるの? それともまだセフレ?」

「もう恋人だよ」

「えへへ、そっか」


 中野先輩は幸せそうな表情を浮かべる。

 本当に嬉しそうだった。


「南くん、絶対浮気しちゃダメだからね?」

「もし浮気したら?」

「ハサミで君のお⚪︎んちん切るから」

「……」


 この人、めっちゃこえぇぇ……。

 絶対浮気するのやめよう。


 




 ◇◇◇




「今日もお疲れさま」

「はい、お疲れ様です」


 バイトが終わり、今日も駅前の居酒屋で先輩と飲んでいた。


「先輩」

「うん? なに?」

「今日、家泊まっていい?」

「え? 急にどうしたの?」

「実はその……昨日親と喧嘩して、家帰りづらいんですよ」

「ふーん、そうなんだ。なら泊まっていいよ」

「まじで? いいの?」

「うん、いいよ。その代わり、今日もたくさん可愛がってね?」

「……」

「え? ちょっと? なんで黙ってるの? 返事してよ」

「……前から思ってましたけど、先輩ってエッチですよね」

「エッチな先輩は嫌い?」

「いえ、大好きですっ」

「ふふ、知ってる」


 中野先輩は性欲が強い。

 今日も朝から3回搾り取られたし……。

 

 あれは最高の朝だったな。


 酒を飲みながら普段言えないような話題で盛り上がる。

 先輩と話すのが楽しくて、気づいたら23時30分になっていた。


「先輩、そろそろ出ましょうか」

「うん、そだね」


 会計を済ませた俺たちは電車で移動し、

 中野先輩の家にやってきた。


 家の中に入ると同時に、俺たちは熱いキスを交わす。

 

「ちゅっ、ちゅっ、んっんっ」


 大人のキスをしながらベッドに移動する。

 互いの服を脱がせ合い、ベッドの上で愛を確かめ合う。

 

「先輩、今日は後ろからシていい?」

「うん、いいよ」


 中野先輩はベッドの上で四つん這いになる。

 俺は先輩の後ろに回り込み、大きなお尻を掴んだ。


「先輩っ」

「南くんっ……」


 ベッドのシーツがクチャクチャになるまで愛し合ったあと、

 俺たちは横になる。


「先輩はなんで俺のこと好きになったんですか?」

「顔だね」

「顔かよっ」

「ふふっ、嘘だよ、嘘」

「なんだ、嘘かよ……」

「南くんこそ、なんで私のこと好きになったの?」

「おっぱいデカいから」

「おっぱいかよ」


「ははっ、嘘だよ」

「もう嘘つかないでよっ」

「怒んないでよ。つうか、先に嘘ついたの先輩だろ?」

「ふふ、確かにそうだね」


 俺たちは自然と顔を近づけて、軽くキスする。

 すぐに唇を離して相手を見つめる。


「先輩、大好きですよ」

「うん、私も大好きだよ。これからもずっと一緒にいてね?」

「はい」
























 完結

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酒でベロベロに酔った年上お姉さんをお持ち帰りしてみた 理亜 @ria012345

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