第2話

「サモス!ワイバーン、僕を富士山まで連れていけ。いいな?」

「カァー……。」


大我はワイバーンの背中に乗り、空の旅を始めた。

雲の上まで上昇すると、そこには西に綺麗な太陽東に綺麗な月が二つともあり、幻想的な風景だった。


「すげぇ。ここが夢のようだな。これももうすぐで僕の手に……。ははははww。」

「ガァァ……。」


大我が不気味に笑うと、ワイバーンも嫌そうにだが笑う。この2人(体)の笑い声が誰にも聞こえることはなかった。



富士山の山頂の上。富士山の登山者は異変に気付いた。


「おい!あれ、上空からモンスターが来てねぇか?」

「しかもワイバーンだぞ!逃げろー!」

「キャーッ!助けて―!」


登山者は一目散に逃げていき、頂上には1人も居なくなった。その様子を見た大我は、めちゃくちゃご機嫌だった。


「ははっw僕を見て逃げてるw逃げてるwもっと怯えろ!はっはっはwww」

「ガガガッ……。」


ご機嫌な大我とは真逆にワイバーンはとても申し訳なさそうにしていた。

そして、頂上に降り立った大我とワイバーンは早速作業を始めていた。


「えっと、ここにでっかい穴を開けたいんだよな…。あ、そうだ!ワイバーンで穴を開けるか!ワイバーン、ここに突撃して、でっかい穴を開けろ。いいな?」

「ガルル………。」


そうしてワイバーンは一旦急上昇し、そこから急降下で頂上に突撃した。

そして激しい音とともに大きい穴が開いた。大我はその穴をみて大きく笑う。


「よくやったワイバーン!これでこの大量の薬を入れれば……。鳳凰は僕のものに……wははははwwwそれでは投入開始~~!」


大我は怪しげな赤い薬を空いた穴の中に投入していった。その量は約3t。

投入後しばらくすると、穴の奥の方からゴゴゴ……。というヤバそうな音が聞こえてきた。何が起こるか分かっている大我はワイバーンに乗ろうとした。


「ワイバーン、背中に乗せろ!すぐにだ!」

「ガルル!ブゥン!」

「おまっ、、、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


ワイバーンの怒りが溜まりまくったのだろう。大我はワイバーンに突き落とされ、火山の中に落ちていった。

落とされ数秒後、大爆発が起こった。普通なら大我は死んでいるはずなのだが……。火山の中からモンスターが出てきて奇跡的に助かった。


「ごおおおぉぉぉぉぉぉ!!」

「ついに鳳凰が!!ってお前は………、、オーガ?!鳳凰は……?」

「がっ?」

「いやなんでこっちが聞かれてんだよ。っち、こんなオーガいらねぇよ………。」

「!!ゴゴゴゴゴゴゴ、ガガガガガアアァァァァァァ!!!!」

「おいっ!やめろぉぉぉーーーーーーー!!!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


大我は狙いのものじゃなく、とても悲しんだ。それと同時に怒りの感情も湧き上がってきた。

そして、オーガは「いらない」の一言を聞いて、大激怒。大我を再びマグマの中へぶっ飛ばした。

山は激しく大噴火。そのマグマに大我は飲まれ、骨も残らず消えてしまった。


後に火山の噴火は収まり、被害は想像の遥か上を通っていた。そして、オーガは国に保管され、気持ち良い生活を送っていた。

        大我は伝説の鳥に会えず、旅が終わってしまった。


                  【完】







鳥に会えず=トリあえず ってテーマで書いてました!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

なんでもテイムの最強テイマー、伝説の鳥を探しに行く。 shinon0909 @shinon0909

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ