私はトリをやめた

山田とり

どうも、旧・山田トリです

 現・山田とりの私ですが、カクヨムを始めた当初はトリでした。カタカナな気分だったんですね、お恥ずかしい。ちょっと肩肘張ってみたんですよ。

 いえまあ、平仮名文の中に一人称として書いても読みやすいですし。

 どうもー、トリでーす!

 ね?


 それが平仮名表記の〈山田とり〉になったのは、投稿を始めて一年ほど経った2023年9月下旬のこと。

 何故。

 それはひとえにカクヨム公式からの圧力です。


 公式キャラクターが〈トリ〉とかね、アカウント作る時には気づかないんですよ!

 なんかイベントで、トリグッズを抽選で~みたいなアナウンスがあって初めて、公式キャラクターに名前があることを知りました。

 あれ、かぶってる。

 そう思っても後の祭りです。こちとら筆名じゃなくアカウント名すら @yamadatori ですからね!


 白状すると、これ、ほぼ本名です。

 とりあえず、このままで良くね? と安易に考えた私は、それを誰にでも読みやすいような表記にしました。

 小1でも読める! 大事なことだな、うん! (そうでもないデス)

 雅で難しいペンネームの方々はもう、たくさんいらっしゃいますし自分が参入することもなかろうと思いました。

 元来なまけ者で大ざっぱなので、楽チンなのが好きなのです。格好いい名前をつけるのも億劫でした。


 ――そしたらまさかの公式キャラかぶりっすわ。


 その後も度々、グッズがイベントの餌となります。当選した作家さまが「トリグッズ、ゲット!」と報告の近況ノートを出されます。

 私は追い詰められていきました。


 私はグッズになんかなってねーんだよッ!

 たんなる弱小作者で、抽選に当たることなんて人生でほぼなかった運の悪い奴なんだよ!

 トリグッズがあるなら(山田)トリ本人にもくれ! (←本音)


 だけどいろいろ参加しても、ほとんど当選しないものですね。トリグッズってほんと、どこにあるの……。

 私がカクヨム歴一年半で唯一当選したのは、『有隣堂YouTubeチャンネル・ブッコローの二次創作』参加者に抽選で図書カード五百円というものです。

 あれは参加作者数が少なくて、確か三人に一人ぐらいは当たったんじゃなかったかナ……。そのぐらいの倍率になってやっと引き当てられるのが私です。

 だけど作品は受賞できず、ブッコローというトリにも会えませんでした。あのミミズクと話してみたかった。


 私は本来ガチワナビではないのです。書籍とか出せたらそれはそれで嬉しいですが、書くことにより自我を保っているところがあるエンジョイ勢です。

 でももし書籍刊行なんてことができたら。

『有隣堂が知らない、Web小説家の世界』という回をやってもらってYouTubeに呼んで欲しい。そして私と語らおう、ブッコロー。

 それが私の夢ですかね。


 とか思っている間も公式はガンガンにトリグッズを推してきます。

 しかし私の手元にトリグッズが来ることはなく、親しい作家さままで「トリゲット」報告をなさいます。

 カクヨム上で〈トリ〉表記を見るにつけ苦しむことになった私は、ある日諦めたのです。


「もう、トリであることをやめよう――」


 そして私は〈とり〉に転生しました。


 * * *


 トリあえず〈トリ〉を名乗ってみたら、トリグッズにもブッコロートリにも会えなくて〈とり〉になりました。

 そんな哀しい旧トリの話をしたためてみました。

 下らない経緯をお読みいただき、ありがとうございました。



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