読むとわかる現実のファンタジー

まず最初に、この手の作品は苦手だ。

読み始めた理由もいい女と偶々知り合い身体の関係を持つというように童貞のような理由だからだ。
けど、読み始めた時の浅はかな自分を殴りたいと思うほど、この小説は自分が目を背けていたリアルを叩きつけてきた。
命を懸けた冒険者稼業に対して犠牲なんてもんは当たり前なのに。

ただそのリアルが読む手を緩めてくれない。
今までならそんなシーンが出てきたら即ブラウザバックなのに。
読み進めてく毎に胸が苦しくなるのに、間に入る日常パートがそれを癒し、行き成り現実に苦しめられる。
見るのが辛い…けれど、最高の作品だと言えるのは自分が少し大人になり現実を目にしてきたからなのだろう。