第8話
「夏くんは配信とかって興味ある?」
「へ?」
そんなことを聞いてきたのはギルドマスターの
「まあ、一応はありますよ」
「そうかなら丁度いいな。だが、話すのは後からでもいい」
程なくして、先程の職員さんがなかなかにでかいキャッシュボックス?を持ってきた。そして俺の目の前に置いた。
「来たか。開けてみなよ夏くん」
「いやデカすぎじゃないですか?なんかの間違えじゃ」
「何を言ってるんだ。言ったでしょこれはお礼なの、それに君が討伐したモンスターの素材の報酬も入っている」
「まあ確かに多少多いけど、それは夏くんに期待してるってことだからちょっとしたサービスだよ」
「……」
やっぱり多いんじゃん。怖ぇー俺の知ってる金持ちなんかおかしいんだけど
「ささ、開けてみてよ」
言われるがまま俺はキャッシュボックスを開けた
パカッ
そこには1枚のカードとアニメでよく見る札束が敷き詰められていた。
そのカードを手に取り見る。そこには
鳴神 夏 B級探索者
と書かれていた。
「さてこれからは少し、いやかなり真面目な話だ。まず夏くん君には少なくとも週に二回はダンジョンに潜ってもらう。まあもちろん君が学生というのは知っているからこれは強制では無いけどね」
ていうか、もうダンジョンに来なくてもいいんじゃないか?もう刀の分の金はもう手に入ったし
「そしてそのダンジョンに潜っている時は」
いやでも、ようやく趣味になりそうなものが見つかったんだ
「このダンジョン専用ドローンで配信をしてダンジョンに潜ってもらう。緊急時以外は必ず配信をしてもらう。それと……聞いているか?」
「へ?なんの話です?」
「はぁ、まあいい。この紙を見てくれ 」
手渡された紙には特殊能力者とB級以上の探索者へのダンジョン内でのトラブル回避の為の必要事項と書かれていた。
書かれていたことの要約をすると、B級以上の探索者や特殊能力者がやられたら対策しなきゃヤベーから記録に残して、次が起こらないように対策講じるから。というものだ
「もう一度説明する。次はないぞ」
呆れられたように言われた。
「君には、週に二回はダンジョンに潜ってもらい、そこで配信または動画の撮影をしてもらう。撮影する理由は先程の紙に書いているから説明を省くとして」
「週に二回はダンジョンに潜ってもらう理由は、素材を集めダンジョンを攻略するためだ」
「あっ一応言っておくが探索者連合が国営だから、探索者は国に尽くせーなんてもんじゃない。ただダンジョンをもっと快適に安全に攻略するための、いわば探索者のためのものと考えてくれ」
「それで君はこれからどうする。これを聞いて探索者を辞めるのか、それとも探索者、ダンジョン配信者になるか。今決めなくてもいいゆっくり考え…」
「もう決めてます」
俺はそこで話を遮った。もう俺は考えがまとまっていた
「やります。探索者を続けます」
すると、彼女は嬉しそうに笑って
「そうか、嬉しいよソレじゃあこれからよろしくね夏くん」
そう言った。
俺、雷でバチバチ遊んでたら、人気配信者の危機を救ってバズったらしい。 シロイ @slr0
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